オタク日記

(Mac と Linux, 2014Q1)

目次

2014-03-12 (Wed): Mavericks on MBA
2014-02-22 (Sat): Python
2014-01-19 (Sun): Mezzanine が動いたけど……
2014-01-12 (Sun): MacPorts に嵌る
2014-01-05 (Sun): EmacsMac 讃

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2014-03-12 (Wed): Mavericks on MBA

この頃は、たまに外出しても紙の本を読む事のほうが多くなり、 MBA (Hawk) + iPhone Tethering の使用頻度が減ってきた。 しかし、家の中ではむしろ必要性が増してきている。その理由の一つは Wireshark。 「エア・モニタ」が意外にあっさり実現できて、 MBA で WiFi のパケットを直接キャプチャできるようになった。 大変重宝していて、これが動かなくなっては大変。 なので、MacOS X 10.9 へのアップグレードには見向きもしなかった。

いつもながら MacPorts に問題が

ちょっとサボっていたので、件の MBA のメンテナンスをやった。 一番の大物は MacPorts。大物の emacs-mac-app などは、時間がかかったものの、 ほぼ順調に終ったが、なんの心配もしてなかった Python-3.3 (python33) に問題が出た。 Lion (10.7) では何の問題もなく、-3.3.5 にできたし、息子の Mavericks でも問題無くアップグレードできているのに、ML (10.8) ではアップグレードできない…… いままで培ってきた弥縫策を駆使するが、一向に改善されない。 そう言えば、"+universal" option を外さないままになっていたせいかな、とか思い当る節もあり、 ではこの際 MacPorts 全体を再インストールしてみるか、という悪魔の囁きが……

で、取り掛かったら、Xcode も 5.1 に、というお誘い。 それを完了したあたりで、「こうなったら、一層の事 OS を Mavericks にしとくかな」なんて邪心が湧いた。 何しろ Application のアップデートの案内の度に OS のアップデートを勧誘されるし、また、それによると Mavericks ももう 10.9.2 になっているので、大きな問題は皆潰されているに違いない……

Mavericks インストール

Application のアップデートのついでに誘われるくらいだから、 という訣でもないのだが、Mavericks のインストールはとっても簡単。 Apple Menu から Software Apadate... を選んで、Update とやるだけ。40 分くらいかかるが、途中一切触る必要がない……

終了したら自動でリブート。再ログインしたら、また、Software Update が、iMovie, Pages, Keynote 他のアップグレードを勧めてきたので、 これについても OK を出す。

最初の試練—Terminal.app と Zsh

なあんだ、簡単だったなぁ、と早速 MacPorts のインストールにかかろうとするが、何と Terminal.app が立ち上がらない……立ち上がりはしているようだが、 すぐにウィンドウが消えてしまう。これには参った——いや実はパニック。Emacs も既に消してしまっているので、Terminal.app が立ち上がらないと、設定ファイルを手で編集する事もできない。 (そもそも Terminal.app が無いとオタク環境とは言えないだろう。)

大いに悩んだが、結局、

  1. Terminal.app のセッティングで、Basic を選ぶ (立ち上がった後、窓は残るが shell prompt は出ない。)
  2. Menu から New Command を選んで、/bin/bash と入力 (上の窓で bash prompt が現われる。)
  3. その窓で chsh を実行、/opt/local/bin/zsh/bin/zsh と変更 (これで普通に Terminal.app が立ち上がり、zsh prompt が現われるようになる。)
要は、MacPorts の /opt/local/bin/zsh がディフォルトの shell だったのに、 それを消してしまったから、だった。

二つ目の試練—Wireshark

Terminal.app と zsh が動くようになり、あちこちを覗く余裕ができたので、早速 Wireshark を試してみた。が、いきなり「Mavericks は X11 をディフォルトでは持ってないよ」というエラーメッセージが出て、 ちっとも立ち上がらない。 「おかしいなぁ、XQuartz は有るんだけどな、認識されてないのかな」とぼやきつつ、 XQuartz を再インストール。しかし、上のエラーメッセージは出なくなったものの、 やっぱり立ち上がらない(というか、一瞬窓は表示されるのだが、すぐ消える……。) 当然のように、Wireshark も再インストールしてみたが、やっぱり駄目。 そこでふと、Wireshark は最初の起動にとても時間がかかる事を思い出し、 起動してしばらく待ったら、Wireshark の起動画面が出てきた。

最初にインストールした時に大いに悩まされた「エアモニタモード」も、 そのまま残っていて、あっさりパケットを観測する事ができた。

なんか、頓馬な事をやっては大騒ぎしている観あり……

MacPorts の再インストール

Terminal.app が動くようになったので、MacPorts の再インストールを始める。
  1. MacPorts-2.2.1-10.9-Mavericks.pkg を <http://www.macports.org/> からダウンロードしてインストール。
  2. /bin/vi/opt/local/etc/macports/variants.conf を編集して
    # Example: -x11 +no_x11 +quartz
    -x11 +no_x11 +quartz
    #   +gcc48
    #   +universal   
  3. 基本パッケージをインストール
    % fukuda@hawk:~% sudo port install coreutils binutils lv zsh readline 
  4. chsh で、シェルを /opt/local/bin/zsh に変更。
  5. python33 をインストールしてみる
    % fukuda@hawk:~% sudo port install python33 py33-readline py33-setuptools py33-pip
    問題なくインストールできたようなので、Python3 をディフォルトに
    fukuda@hawk:~% sudo port select --set python python33
    fukuda@hawk:~% sudo port select --set pip pip33
    fukuda@hawk:~% python
    Python 3.3.5 (default, Mar 11 2014, 15:10:23) 
    [GCC 4.2.1 Compatible Apple LLVM 5.1 (clang-503.0.38)] on darwin
    Type "help", "copyright", "credits" or "license" for more information.
    >>> 
  6. EmacsMac.app をインストール
    fukuda@hawk:~% sudo port install emacs-mac-app compface aspell aspell-dict-en 
    fukuda@hawk:~% sudo port install w3m compface eb eblook
    /Applications/MacPorts/ を残して置いたので、 EmacsMac.app はちゃんと立ち上がり、Wanderlust, Lookup は問題なく動いた。 (lookup が古かったので、その後最新版にした。)
  7. Gnuplot をインストール: ちゃんと X11 の代りに XQuartz が使われるかどうかを確認
    fukuda@hawk:~% sudo port -y install gnuplot
    Password:
    --->  Computing dependencies for gnuplot
    --->  Dependencies to be installed: aquaterm fontconfig freetype libpng gd2 jpeg libvpx tiff lua pango cairo libpixman gobject-introspection python27 db46 db_select harfbuzz graphite2 wxWidgets-3.0 wxWidgets_select
    For aquaterm: skipping org.macports.main (dry run)
        .... 
    xorg-xxx は一切インストールされないようだ。python27 が入ってしまうのは気になるが……
    fukuda@hawk:~% sudo port install gnuplot 
    でインストール。延々時間がかかるが、無事完了。 とりあえず、ちゃんと動いているようだ。 しかも、xorg-xxx ではなく、quartz がリンクされている!
    fukuda@hawk:~% port installed cairo pango    
    The following ports are currently installed:
      cairo @1.12.16_2+quartz (active)
      pango @1.36.2_0+quartz (active)    

Mavericks の第一印象

しばらく待った甲斐が有ったというべきか、Mavericks 本体のアプリケーションも、MacPorts のコマンドも問題なく動いているように見える。 特に感激したのは、MacOS X の X11 や MacPorts の xorg を完全に排除して XQuartz に一本化できた事。 これは多分、アプリケーションの安定性に寄与するだろうし、 何よりバージョン管理がより容易になるに違いない。

2014-02-22 (Sat): Python

なかなか Mezzanine の目途が立たないので、ちょっと寄り道して Python の話でも、という訣でもないのだが……

Pytohn.org Home Page

この前 www.python.org が模様替えした時、かなり賛否両論有ったようだが、 私は悪くない変更だと思っていた(「Google カレンダー」のあたりだけは、最後までうまく動かなったけど。) で、ようやく www.python.jp もそれに似た構成になってきていて、 やっと追い付いたか、と思ったら、本家がまたまた大変更…… 久し振りにサイトへ行ったら、以前とは似ても似つかぬものになっていた。 びっくりしたものの、「背景が暗くなったなぁ」と思った以外は、 第一印象も悪くない……だったが、よく見ると、"Latest News" が、Python 3.3.0 云々の話題になっている。これって、一昨年の 9月の事なんだよね。すぐに直ると思うけど、「お願いしますよ、 PSF さん」:-)
2014-02-24 (Mon): 今日見たら直っていて、ちゃんと今年の 2月の予定が表示されている……ちと拙速、でしたな、 Python.org さん :-)
2014-02-25 (Tue): 直ったと思った Latest News だが、やっぱりまだおかしい——日付が全部 2014-02-20 のまま。 ここはトチって欲しくないとこなんだけどなぁ :-p

Python 3

大分前から、Python 3 へ移行する事を試み、そのたびに挫折して Py-2.7 と -3.3 の間をいったり来たりしていたが、 今日、3.3.4 になって改めて見返してみると -3.3 にほぼ統一できている。 最後まで残った問題児は Gnuplot.py モジュールだが、これも Apache から呼んで、 このウェブサイトのアクセスカウントのグラフを書くのに使っているだけ。 つまり、今や明示的に Py-2.7 を使うのは、Myhome Server の上だけという事。

Python 3 への移行が、3.3 になって俄然進んだのは、 Django が(従って Mezzanine も)py-3k 対応になった、 という事が一番大きいと思われる。 (なので 3.3 になったからではなくて、時期的な偶然の一致だろう。)

PyPI

「パッケージ管理は MacPorts に統一」という方針は、あっという間に崩れてしまったが、Emacs については MacPorts の EmacsMac.app のお陰で、また持ち直している。 が、Python は、Mezzanine をインストールするために、 MacPorts のみ、から「PyPI も使う」に変更した。 つまり こうやるのがベストと思った、というより、「virtualenv って却って面倒になりそうなので、ここで踏み留まった」の方が真相に近 いかも。

PyPI は、MacPorts の Python Package よりずっと迅速にアップデートされるし、依存性の問題も少ない。 当初、3.3 向けの Mezzanine には Pillow, South がらみのパッケージミスが有って、少々たじろいだが、 それが直ってみると、PyPI のパッケージ管理はほぼ完璧で、 そうなると、pip-2.7 と -3.3 の間を行き来する必要も全く無く、virtualenv の必要性 (従って、それに似せるために py-2.7 を維持する必要性)はますます感じられなくなった。 なので、

fukuda@quadra:~% sudo port select --set pip pip33      
として、以降はディフォルトで、pip-3.3 を使う事にする。

ただ、Package のアップグレードは、MacPorts 程洗練されていない。 つまり、 インストールされているパッケージの全部を一気にアップグレードする方法は無いらしい。 今のところ、

fukuda@quadra:~% pip list --outdated
future (Current: 0.9.0 Latest: 0.11.2)
pip (Current: 1.5.2 Latest: 1.5.3)
fukuda@quadra:~% sudo pip install -U future pip
などとしているが、これでとりあえずは満足できている。 ちなみに、--outdated というオプションは、 % pip --help としても表示されない。 なので、かなり新しいオプションなんだろう。 ついでに pip-3.3 install -U --outdated とでもできれば言う事はないのだが。

残る懸念は、PyPI と MacPorts とによるパッケージ管理の「干渉。」例えば、 現在の Numpy (py33-numpy) は MacPorts からインストールしたものだが、pip-3.3 list としたら numpy が入っている。つまり、pip は、numpy を自分の管轄内のものだと思っている訣で、この先もし Numpy がアップグレードされて、PyPI で入手可能になったら、pip-3.3 がその新版を先にインストールするだろう……。 恐しい事に、py33-pip(MacPorts) と pip-3.3 (PyPI) の間で既にこれをやってしまったようだ。 が、今のところ問題は出ていない。


2014-01-19 (Sun): Mezzanine が動いたけど……

自宅サーバが一応動くようになってから、 自分用と「われも工房」用の CMS や DMS, はたまた Web ページを一新・統合しようとして、いろいろ模索している。 ああだ、こうだと一番楽しい時期の筈なのに、「欲張りすぎ」が祟って、 むしろ、四苦八苦の状態。 構想はなかなか煮詰まらないのだけど、何か手を動かさないと、 自分の頭の方が煮詰るような気がして、とりあえず Mezzanine (Django 上の Blog/CMS エンジン)の味見をしてみる事にした。

Package Management

なるだけ MacPorts で統一したいのだが、なかなかそうも行かない。 例えば Django の本家では 1.5.4, 1.6.1 がリリースされているし、 Ubuntu-server でさえ python-django は 1.5.4 になっているのに、 MacPorts では {py27|py33}-django は 1.5.1 のまま。 Mezzanine に至っては、そもそも MacPorts に含まれていない…… なので、ここは、以前から気になっていた PyPI (Python Package Index) を試してみる事にする。(ちなみに、pip は、Python のパッケージ管理システム)

PyPI で行くとすると、当然 virtualenv を試してみたくなる。なにしろ Mezzanine のチュートリアルが virtualenv と virtualenvwrapper を強く勧めている。 が、しかし、そのままフォローしても、何故かうまく行かない。 よくよく見たら、インストールの手引きが 1 ステップ抜けていた、というオチだったが、 その時は焦っていて virtualenv は諦める事にした。

これで、ちょっと勢いが殺がれてしまったが、若干の試行錯誤の後、次のようにする事で virtualenv っぽい環境ができる事が解った。例えば、python-3.3 と python-2.7 の環境を作るなら、

  1. もしまだなら、python と pip をインストール
    fukuda@quadra:~% sudo port install python33 python27   
    fukuda@quadra:~% sudo port install py33-pip py27-pip
  2. pip-2.7/3.3 を使って必要なパッケージをインストール
    fukuda@quadra:~% sudo pip-2.7 install Pillow South mezzanine
    fukuda@quadra:~% sudo pip-3.3 install Pillow South mezzanine
  3. python27 環境を選ぶなら
    fukuda@quadra:~% sudo port select --set python python27   
    fukuda@quadra:~% sudo port select --set pip pip27   
    また、python33 環境なら
    fukuda@quadra:~% sudo port select --set python python33   
    fukuda@quadra:~% sudo port select --set pip pip33
とする。一々 % pip-3.3 install 等とするのは面倒なようだが、このおかげで、port select でどちらの版の python を選んでいようと、python33 に対応した PyPI パッケージがインストールされる。 (上のように、% sudo port select --set pip pip33 としておけば、それ以降は % pip install xxx とできるようになるが、環境の間を行き来するのが目的ならば、 これは却って混乱の元になるような気がする。) また、pip の依存性解析はとても良くできているが、 Mezzanine に関しては、Pillow (PIL の後継) と South は別途インストールしてやる必要があるようだ。 (Mezzanine のパッケージミスかも。)

Mezzanine 起動

さて、pip-3.3 では、正常に Mezzanine-3.0.5 をインストールできなかった。仕方なく、pip-2.7 でインストールして、それで作業していたが、 程なく -3.0.6 がリリースされて、こちらは pip-3.3 でも問題なくインストールできた。(これも Mezzanine-3.0.5 のパッケージミスだったに違いない。) その後は % sudo port select を実行して、python33 の環境で試用している。 図らずも、二つの環境の間を行ったり来たりした訣だが、 とっても簡単で、どうやら virtualenv と比べても遜色無いと言って良さそうだ。

インストールの状況は以下のようになっている。

fukuda@quadra:~% pip-3.3 freeze
Django==1.6.1
Mezzanine==3.0.6
Pillow==2.3.0
bleach==1.4
filebrowser-safe==0.3.1
future==0.9.0
grappelli-safe==0.3.4
html5lib==0.999
nose==1.3.0
numpy==1.8.0
oauthlib==0.6.0
pytz==2013.9
readline==6.2.4.1
requests==2.2.0
requests-oauthlib==0.4.0
six==1.5.2
tzlocal==1.0    
但し、numpy や readline まで表示されているが、これらは MacPorts でインストールしたもの。

このあと、Django と同様に、

fukuda@quadra:~% /opt/local/Library/Frameworks/Python.framework/Versions/3.3/bin/mezzanine-project myproj33 
として、prompt に従っていくつか設定をすると、 ~/myproj33 に、試験用プロジェクトが作られる。 さらにここで ~/myproj33/settings.py を編集して
ALLOWED_HOST = ['localhost',]
TIME_ZONE = 'Asia/Tokyo'
などとしておくと、下のプロセスでエラーメッセージを減らす事ができる。 ここで、開発用サーバを立ち上げると
fukuda@quadra:~% cd myproj33    
fukuda@quadra:~/myproj33% python manage.py runserver
Validating models...

0 errors found
January 21, 2014 - 21:52:53
Django version 1.6.1, using settings 'myproj33.settings'
Starting development server at http://127.0.0.1:8000/
Quit the server with CONTROL-C.    
のように、ブラウザからのアクセスに応えるようになる。 トップページはなかなかスマート。
Mezzanine Trial
Mezzanine Home

まとめ

トップページから、[Login to the admin interface] へ行くと、そこから Blog や Page を作る事ができる。 二三実際に作ってみた。 コメントを付加する機能はディフォルトで付いており、 また日本語の入力・表示も問題無さそう。素晴しい!

という事で、では、views.py や templates を眺めてみよう、 と思ったが、なんと、それらがどこにあるのか分らない。 殆んど設定無しで、上のサンプル・ページが立ち上がるようにするため、 主なリソースは、 /opt/local/Library/Frameworks/Python.framework/... の更に深いところに置いてあるようだ。厳密な対応を知るには urls.py を解析しないといけないのだが、url を設定する method をどこかから import しているらしく、これがまた分り難い。 どうやら、Django の urls.py の記述の勉強から始めないといけないようだ。 道は遠い。


2014-01-12 (Sun): MacPorts に嵌る

>> 2014-01-15 (Wed): 訂正

前々から「MacPorts に Xorg (X11) は鬼門」と思っていたのに、 Wireshark を入れる際にまたもやその禁を破ってしまい、 MacPorts に xorg-xxx のライブラリ群と、それらを使う @+x11 のアプリケーションが結構沢山残ってしまった。 (バイナリの Wireshark.app と XQuartz.app で事が済んでしまったので、xorg-server は外したのだが……)

なので、その後の MacPorts のアップデートは戦々恐々だったが、 昨日とうとう「やっぱりな」になってしまった…… gettext が問題で、インストールもアップグレードもできるのに、 その後の linking のスキャンでアウトになってしまう。 典型的には

fukuda@quadra:~% sudo port install gettext
--->  Computing dependencies for gettext
--->  Cleaning gettext
--->  Updating database of binaries: 100.0%
--->  Scanning binaries for linking errors: 100.0%
--->  Found 45 broken file(s), matching files to ports
--->  Found 9 broken port(s), determining rebuild order
--->  Rebuilding in order
     gdbm @1.10 +universal
     popt @1.16 +universal
     libidn @1.26 +universal
     xz @5.0.5 +universal
     python27 @2.7.6 +universal
     glib2 @2.38.2 +universal
     desktop-file-utils @0.15 +universal
     p11-kit @0.20.1 +universal
     gnutls @3.1.10 +universal
--->  Computing dependencies for gdbm
--->  Dependencies to be installed: gettext
--->  Configuring gettext 
となり、この時点で止まってしまう。 何しろ一旦は gettext のインストールができているので、何をどうしてよいやら全く分らない。 おまけに、xorg 関連ではなくて、+universal のオプションが怪しい。 gdbm 等をオプションを変えて再インストールすれば良さそうな気もするが、 p11-kit や gnutls は emacs-app や emacs-mac-app 等が依存してるので、とても無理。 (実は「無理」と分る前に、大分右往左往した。)

で、とうとう、MacPorts 全体の再インストールを決心。 どうせやるなら、と、少々ドラスティックな変更を試みる。

で、実際にやったのは、
  1. インストールしてあるパッケージのリストを取っておく
    fukuda@quadra:~% port installed > port-installed
  2. MacPorts 全体をアンインストール
    fukuda@quadra:~% sudo port -fp uninstall installed
    fukuda@quadra:~% sudo rm -rf /opt/local
    fukuda@quadra:~% rm -f /Library/Receipts/DarwinPorts*.pkg 
        .... 
  3. MacPorts-2.2.1-10.7-Lion.pkg を <http://www.macports.org/>からダウンロードしてインストール。
  4. /opt/local/etc/macports/variants.conf を編集して
    # Example: -x11 +no_x11 +quartz
    -x11 +no_x11 +quartz
    #   +gcc48
    #   +universal    
  5. 順次、パッケージをインストールしてゆく
    fukuda@quadra:~% sudo port install zsh binutils coreutils findutils gawk
    fukuda@quadra:~% sudo port install gnupg readline git-core lv w3m 
    fukuda@quadra:~% sudo port install python33 py33-readline py33-numpy py33-pip
    fukuda@quadra:~% sudo port install emacs-mac-app compface aspell aspell-dict-en eblook   # revised  
    fukuda@quadra:~% sudo port install gnuplot
  6. EmacsMac.app のための wanderlust, ddskk, lookup の el を再インストール
コマンドレベルのものだけ明示的にインストールする事を旨としたが、 依存性確認からもれるものは、その後に付け加えた。

結果はなかなかのもので、

等々。丸一日かかったが、 メンテナンス性に問題のあるオプションやライブラリを略全部排除できたので、 その甲斐は有ったと思う。

2014-01-05 (Sun): EmacsMac 讃

MacPorts の EmacsMac.app (emacs-mac-app) がアップデートされて 4.6_0 となった。 GNU 純正版 Emacs.app (24.3) が去年の 3月からアップデートされてないのに対して、 EmacsMac.app の方は、その間に 4.0 から 4.6 まで 6度以上改訂されている事になる。 当初 (4.0 の頃) は安定性に不安が有ったが、4.4 になる頃からすっかり安定して、もっぱらこちらを使っている。 おかげで、この 3ヶ月あまり MacPorts でアップデートする以外は、本体もパッケージも ~/.emacs.d 以下も殆んど触らず、ひたすら使い倒すという「あらまほしき」状態になっている。

なので、以下の感想はとっても古い、もしくは既報である虞があるが、ともあれ……

フォント・アイコン

  1. Menu-bar のアイコンをクリックした時の動作が安定した。 特に [New File] と [Open] には問題が有ったが、今は全く安定している。 (普段 Menu-bar は使っていないので、検証が不十分である可能性有り。)
  2. フォントがらみの不安定さが解消した。
  3. UTF-8 で encode すると 4 bytes になる漢字—例えば「𠀋」(丈の正字)—が正しく表示されるのは、 そのまま。(一方、Emacs.app では何も表示されない。)
  4. しかし、font-rescale が効かないのもそのまま。だが、default の font height を 180 から 190 にして、漢字を元のサイズにすると(つまり、英字だけ少し大きくすると) かえって見栄えが良くなった。
         (set-face-attribute 'default nil
                         :family "Lucida Fax"
                         :height 190)   

Tramp

少し前、EmacsMac から ssh と sudo を使って remote file にアクセスするのに、 Tramp を使うようにしてみたら、「これは便利だ」となった。 但し、この方法で remote host にアクセスして、しばらく放置してから write-back、 もしくは再アクセスしようとすると、「prompt 待ち」とか言われてアクセスが止まってしまうという問題が有った。 しかし、EmacsMac 側の改善のおかげか、今はそんな事はない。 (尤も、これは旧サーバ(Fedora-4 on ThinkPad X23) にアクセスしなくなったせいかも知れない。)

ともあれ、Terminal.app の multi-window/mulit-tab の積極的活用と相俟って、ssh 越しに remote host のメンテナンスをするのが、非常に楽になった。

Wanderlust

大分前から、Kazuhiro Ito さんの GitHub にある apel/flim/semi-epg/wanderlust と emacsmirror にある w3m を使っている。

つまり、

fukuda@quadra:~/Git/Mail-Ito% git clone https://github.com/ikazuhiro/apel.git    
fukuda@quadra:~/Git/Mail-Ito% git clone https://github.com/ikazuhiro/flim.git    
fukuda@quadra:~/Git/Mail-Ito% git clone https://github.com/ikazuhiro/semi-epg.git
fukuda@quadra:~/Git/Mail-Ito% git clone https://github.com/ikazuhiro/wanderlust.git
fukuda@quadra:~/Git/Mail-Ito% git clone https://github.com/emacsmirror/w3m.git 
として、リポジトリを作った。こうしておけば、以降は、
fukuda@quadra:~/Git/Mail-Ito% for i in *; (cd $i && print "**" $i && git pull)
** apel
Already up-to-date.
** flim
Already up-to-date.
** semi-epg
remote: Counting objects: 6, done.
remote: Compressing objects: 100% (6/6), done.
remote: Total 6 (delta 0), reused 1 (delta 0)
Unpacking objects: 100% (6/6), done.
From https://github.com/ikazuhiro/semi-epg
   6799846..a5c9e06  semi-1_14-wl -> origin/semi-1_14-wl
Updating 6799846..a5c9e06
Fast-forward
 ChangeLog    | 9 +++++++++
 mime-play.el | 6 ++----
 mime-shr.el  | 4 +---
 mime-w3.el   | 4 +---
 4 files changed, 13 insertions(+), 10 deletions(-) 
などのようにして、update を手軽に検出できる。 もし上のように検出された場合は、それぞれの directory へ行って make && sudo make install とするだけで、アップデートが完了する。 この時、apel ⇒ flimi ⇒ semi-epg ⇒ w3m ⇒ wanderlust の順序が重要で、upgrade の場合も、例えばもし w3m が新しくなったら、wanderlust も make && sudo make install しておく。

最近は、EmacsMac.app 同様 Wanderlust にも殆んど手間をかけていないが、 これのおかげで、以前に比べてかなり安定になったように思う。

まとめ

MacOSX の上では少々安定性への不安が有るものの、 それを差し引いても、他のエディタ及びメイラに対する Emacs と Wandlerlust の優位性は揺がないと自分では思うが、 さすがに人に勧めるのはちょっと気が引けていた。 が、しかし、これくらい安定になれば、大手を振って、宣伝できるというもの。 近々、これを入れて「Mac でハック(その 2)」を完成させたい。
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Taka Fukuda
Last modified: 2014-04-14 (Mon) 16:43:15 JST