おやじモバイラへの道

目次

海外ローミング
  能書き
  概要
  電話番号簿の見方
  PPxP の設定
  Tips 集 (もしくは失敗のコレクション)
  さまざまな環境 (7/17/04)New!

どこでもメール
  能書き
  自宅サーバの設定
  ノートブック側の設定
  運用のヒント
  運用のヒント その2 (8/9/03)

Wireless LAN
  能書き
  アクセスポイントの設定
  モバイルステーション側の設定
  Tuning
  Hot Spots (5/13/04)

海外ローミング

能書き

私の ISP である So-net さんには、たまたま「海外ローミングサービス」というのが有って、 以前から活用させていただいています。 とりわけ去年は半年くらいスウェーデンに滞在したのですが、この間、 このサービスのおかげで、追加料金無しで、 インターネットに接続できる環境を楽しめました (「とことん」コースだったのでローミングは無料、 アパートの市内電話料金は会社持ち)。 なかなか使いでのあるサービスです。

ここでは、 Linux + PPxP で So-net さんの海外ローミングサービスを利用する際のノウハウの他、失敗談や TIPS をまとめてみました。

概要

まず、 So-net のローミングサービスのページをご覧下さい。 でも、これを読んでも最初は何の事やらさっぱり、ですよね、きっと。 私もそうでした。で、私なりのちょっと強引な(かなり偏った)説明をすると…

So-net の会員であれば、 海外ローミングと言っても、基本はその国・都市(渡航先)の GRIC のアクセスポイント (AP) にダイアルアップ接続するだけの事です。 違いと言えば、

くらいのものです。

電話番号簿の見方

上記の電話番号簿をダウンロードすると、ファイル名は pop.csv となっています。その中身は、例えば、

 Sweden,SE,,,Lund,46,46,2899997,Server Assigned,,,\
    56K,Analog,PAP only,Disabled,Dataphone Communication Networks,\
    +46-8-56610606,www.dataphone.net,mailhost.dataphone.se,\
    mail.dataphone.se,None,gric/,,No,
 United Kingdom,UK,,, -All Country,44,845,3055560,Server Assigned,,,\
    56K,Analog,PAP & CHAP,Disabled,Community Internet plc, \
    +44-1865-856020,www.community.co.uk,mail.community.co.uk,\
    pop.community.co.uk,None,,,No,
のような行がずらりとならんでいます。("\" は、私が入れた強制改行。)

たくさん欄が有りますが、とりあえず AP を選び PPxP を設定するのに必要な項目はわずかです。 括弧内は、上の例での対応する項目の「値」です。

PPxP の設定

ここでは、PCM-CIA カードの 56K アナログモデム上で PPxP が既に使用可能になっている事を前提に話を進めます。

例えば、Sweden の Lund 市から、上の例の AP にアクセスする場合のスクリプト ~/.ppxp/conf/lund は、例えば、

 source qdial
 set MODE active
 set AUTH.PASSWD lund
 set LOG.FILE lund.log
 set LINE /dev/modem
 set SERIAL.MODEM /generic
 set DIAL.LIST 02899997
 set AUTH.PROTO PAP CHAP/MD5 CHAP/MS
 set IP.VJ yes
 set IP.RESOLV yes 
 set LCP.TIMEOUT 10
のようになります。電話番号が 0 で始まるのは、さるホテルから掛けているためで、 他には何も変った事はありませんね。ただ、ここで AUTH.PASSWD lund で参照する ~/.ppxp/passwd の lund という entity は、
 lund:gric/fukuda@jb3.so-net.ne.jp:SSlTSF58filLb2hxxxxx:18000000::
という具合です。(ID にあたる部分が、完全なメールアドレスの形になっている事と、 Affix ("gric/") が付いている事に注意。)

また、英国内共通の AP (上の例の下側)に接続する場合は、 ~/.ppxp/conf/UK の内容は次のようになります。

 source qdial
 set MODE active
 set AUTH.PASSWD so-net.us
 set LOG.FILE UK.log
 set LINE /dev/modem
 set SERIAL.MODEM /generic
 set DIAL.LIST 908453055560
 set AUTH.PROTO PAP CHAP/MD5 CHAP/MS
 set IP.VJ yes
 set IP.RESOLV yes
 set LCP.TIMEOUT 10
これもほぼ自明ですが、英国の場合、ホテルから外線へ掛ける場合は 0 でなく 9 で始める事と、全国共通番号を示す 845 は市外局番の扱いなので、国内から掛ける時は、0 が要る…。で、 90845... となる訳です。so-net.us の User ID には、gric/ の Affix は付いていません。

また、最後の行ですが、Gric の AP は、時々 Authentication にとても時間がかかるようになり、デフォルトのタイムアウト(3 秒)では完了しなくなる事が有ります。 (プロンプトが ppxp → PPXP に順次変る途中で、PP+p の状態で長く留まり、やがて、 ppxp に戻ってしまう、という場合は、このせい。)10 秒で足りない、という事は無いと思いますが、 それでもこのような症状が出たら、この数字を増してみて下さい。

以上で、通常どおり PPxP を立ち上げると Internet に継がるはずです。

TIPS集(もしくは失敗談のコレクション)

TIPS という程のものではないかも知れませんが、

まちまちな環境

国が違っても基本はさほど変らないはずなんですが、 でもやはり思いがけないトラブルが…


どこでもメール

能書き

Note PC を持ち歩くようになると、 一応どこからでもメールが読めるようになります。 それだけでも相当便利ですが、人の欲にはきりがない…。 POP サーバから Note PC にメールをダウンロードして読んでいると、 帰宅してから、自宅デスクトップと Note PC の間の同期を取らねばなりません。これが結構面倒。

このような悩みには、Linux(Unix) の世界では、IMAP という解決策が有るようです。

で、これを使おうと決心してから、二三試行錯誤した結果、 現在私は概略次のようにして、メールを読んでいます。

こうする事で、どんな方法でも、とにかく自宅サーバにアクセスできれば、 同期の心配をせずにメールは読める、という環境を作れます。普段は Air-H" 越し、海外出張の場合は、普通の電話回線によるダイアルアップ、 という具合です。今回たまたま、海外で、WLAN でアクセスしたら、 外へも出て行けるネットワークだったので、 これを使ってでもメールを読む事ができました。 (当たり前と言えば当たり前ですが。)

以下は、常時接続の自宅サーバが有って、現在 POP を使って、 メールを読めている状態を出発点にした、環境整備の概要です。

自宅サーバの設定

Vine-2.1.5 で現在の環境にし、その後 RH-7.2 に乗り変えましたが、 追加的な設定は殆ど不要でした。逆に言えば、 あまりシステムに依存しないツールだけで構成できる、 という事だと思います。(さらに、RHL-9 でも特に変更無く使えています。)

以上で設定はおしまい。

コマンドラインから $ fetchmail としてやると、POP サーバからメールを取って来て、メールスプールに溜めます。

ここで、Wanderlust を XEmacs から立ち上げる(M-x wl とする)と、IMAP サーバへの password を聞いてくるので、 ログインパスワードをtype in してやると、%inbox フォルダの中にメッセーが読み込まれます。後は、 普通のフォルダと全く同じ操作で、メールを扱えます。

ノートブック側の設定

ノートブック側は、サーバ側と同様に Wanderlust を導入するだけ、 です。(IMAP4 クライアン トは、Wanderlust に含まれています。) ただ、勿論ですが、

(setq elmo-imap4-default-server "imapd_server") 
の "imapd_server" は、上で設定したホストのアドレスに変更します。

運用のヒント

以上で、自宅サーバと Notebook PC の上で、 メールを同期の心配なく扱えるようになりました。 マーク等も、一方での変更が他方へ反映されます。

ただ、(あたり前ですが)これが言えるのは、メールメッセージが、 imapd のコントロール下にある間だけ、です。ですから、例えば NotePC で 他のフォルダへ refile したりすると、自宅サーバからは、 そのメッセージにアクセスできなくなります。

運用のヒント (その 2)(8/9/03 追加)

ダイアルアップして溜ったメールをいっぺんに見たい、という場合は、以上の設定で OK ですが、Air-H" 他で常時接続していて、"Inbox Monitor" や "Mail Checker" 等で新着メールをモニタしている場合は、流量の多い ML のメッセージが煩わしい事があります。 すなわち、殆ど常に「新着メール有り」になって、Inbox monitor の意味が無くなる訳。

こういう場合は、.procmailrc に

 MAILDIR=Mail/ML
 :0
 * ^X-ML-Name: vine-users
 vine/.
 
 :0
 * ^X-ML-Name: namazu-users-ja
 namazu-users-ja/. 
等としておくと、procmail が、vine-users ML と namazu-usrs-ja ML からのメッセージは、Mail/ML/ の下の、それぞれのファイルに置いてくれます。そしてこれらが新しく到着しても、 IMAP を通じた "Inbox Monitor" の結果には影響を与えません。

一方で、リモートホストからは、これらの ML からのメッセージは読めなくなります。どうしても、という時は、ssh でログインして、xemacs -nw -f wl として、Wanderlust で読む事ができますが。

と、いった具合に得失はありますが、私は普段はこの方法(ML を別扱いにする)を用いています。リモートアクセスしている時は、滅多に ML からのメッセージを読む暇が無いので。


Wireless LAN

能書き

(大昔の事ですが)一時飯のタネにしていた事も有り、 Wireless LAN は、その後もなんとなく気にはなっていました。 でも、実際に必要になる場面がそれ程多くないのと(Note Book を持ち歩く程自宅は広くないし)、H/W が高価だったこともあり、 横目で睨んでいるだけでした。

ところが、この夏ごろから「なんとかせねば…」 という状況になりました。 その頃から、自分が出席しているさる標準化の会議が、参加者各自の PC を Wireless LAN で継ぐ事になったのです (それを通して文書をやりとりする)。 バックアップとして CD-ROM も配布されますが、 自分のノートPC(TP-240X) は Linux が走っている間はそれも読めない、 という事で私は「会議のお荷物」状態 (その都度、フロッピィに落してもらったり)。これではならじ、 次の会議からは何としても WLAN カードを持参するぞ、と決心したのでした。

そこに、ISDN → ADSL の移行がからんできたので、 この際一挙に両方やっちゃおう、という事で、ルータに Melco の WLS-L11GS-L を選んで、私のWireless LAN 元年となりました。

アクセスポイントの設定

WLAR-L11G-L の設定は、はっきり言って見通しが良くありません。 「おたく日記」 を御覧下さい。

そこにも書いたように、 最初に必ず独自のユーティリティを使って、 いくつかのパラメータを設定しなければなりません。 そこで注意すべき事は、Linux で使うなら WEP のキーは設定しない という事。ここで設定してしまうと、Linux の載った ノートブックの移動局からアクセスできなくなりますし (不可能ではないでしょうが、とっても大変みたいです)、 何より Web からはこの設定を取り消す事ができません。 件のユーティリティで設定し直しとなってしまいます。

その他の設定は、デフォルトの値で OK。 ESSID とかもデフォルトで大丈夫。 あ、DHCP サーバ機能もデフォルトでは ON になってる筈ですが、 念のために確認しておきましょう。

モバイルステーション側の設定

上の注意書きに従って、WEP のキーを設定していなければ、 ノートブック側の設定は簡単です。(勿論、ノートブックには Vine-2.1.X がインストールされている、というが前提。)

後はカード (WLI-PCM-L11G)を挿すだけで、Wiless LAN 回線で接続されます。 挿した直後にピッ、さらに数秒してピッと鳴れば OK。 アクセスポイント側の DHCP によってアサインされた IP アドレスを使って eth0 インターフェースができている筈。 (ifconfig で確認して下さい。)

ピッ、ブッだったら、うまく接続できていません。 次の点を確認してみて下さい。

Tuning

さて、ここまででうまく継がったでしょうか。 XEmacs も Netscape も、WLAN ごしにサクサク動いてくれます。

しかし、さらに、WEP 等も設定してみたい、 という御仁には、iwconfig が必要です。Sourceforge から ソースを取ってきて、コンパイル→インストールして下さい。 添付の INSTALL ファイルでは、make install せず手でコピーする事を勧めています。私はそれに従ってみました。が、 この場合、マニュアルのパーミッションを正しく設定しなおさないと、 man できません。

インストールできたら、
% iwconfig
とやると、無線の状態等を表示してくれます。 例えば私の所では、

eth0      IEEE 802.11-DS  ESSID:"ED5DE8GROUP"  Nickname:"HERMES I"
          Mode:Managed  Frequency:2.462GHz  Access Point: 00:02:2D:2D:65:ED
          Bit Rate:11Mb/s   Sensitivity:1/3  
          RTS thr:off   Fragment thr:off
          Power Management:off
          Link Quality:38/92  Signal level:-57 dBm  Noise level:-95 dBm
          Rx invalid nwid:0  invalid crypt:0  invalid misc:0
    

となっています。ESSID は自動設定してくれているし、bit rate も伝播条件に応じて上げ下げしてくれているようです。 で、私のところでは iwconfig を使っての「設定」はまだやってみてません。

Hot Spot 体験記

11/30/02 (Sat): Hot Spot 初体験 (Copenhagen 空港)
どういうめぐりあわせか、今年はやたらコペンハーゲン空港に縁が有ります。 ちょっと前から、そこの入口正面に Wireless Access Zone とかいう Hot Spot らしき看板が上がっていましたが、 気忙しい乗り継ぎの合間にはトライしてみる気も起きず、 なんだかそのままになっていました。

しかし、今回、ちょっと時間に余裕が有った(3 時半の便に乗るのに、午前中にチェックインを済ませた:-) ので、 その使い勝手を試してみました。(例によって、ThinkPad 240X + Vine Linux-2.5 に限定した試用記です。)

さてまずなにより AC プラグを、とばかりコンセントを探したのですが、 これがどこにも見付かりません。 (同空港内の出発ゲートのいくつかでは、何とかコンセントを見つけて、 ちゃっかり使わせてもらっていたのですが…) 仕方なく、電池の続くかぎりのトライとなりました。

  1. PC を立ち上げて、WLAN カードを差す。

  2. (いつものとおり)DHCP client が自動では IP を取得してくれないので、
    # dhcpcd -k
    # dhcpcd 
    と打って IP を貰います。ifconfig で、eth0 にそれらしい IP アドレスが割り振られていたら成功。

  3. この状態で、ウエブブラウザを立ち上げると、 このような画面 が表示されます。デフォルトの画面を表示するようにしていると、 表示がおかしくなる事がありますが、Reload を押せば良いようです。(この URL は正しくありませんし、 screen shoot に失敗して、画面が切れています。)

  4. 接続時間と料金を選択する画面へ行って、1 時間使用を選択。 (その時点から 1 時間アクセスが可能。 使用の有無にかかわりなくカウントされる。)

てな具合でした。一旦接続ができると、後は普通に Internet が使えて…と言いたいところですが、いろいろ問題が…。
5/16/03 (Sat): Seoul Incheon 空港
Seoul の Incheon 空港にも Hotspot が有りますが、それが何と無料なんです。

無料となると、接続性をいろいろと損ないがちな課金にまつわる問題が無いので、 あっさり継がり(カードを挿して dhcpcd とコマンドを打つだけ)、しかもプロトコルに関する制限も無いようでした。 マイホームサーバへの ssh によるログイン、メールの発着信(SMTP, IMAP)、Web の閲覧いずれも問題無く可能でした。

iwconfig と ifconfig の結果は、次にようになりました。

fukuda@David2:~% iwconfig eth0
Warning : Device eth0 has been compiled with a different version
of Wireless Extension than ours (we are using version 9).
Some things may be broken...

eth0  IEEE 802.11-DS  ESSID:"cip_1"  Nickname:"HERMES I"
      Mode:Managed  Frequency:2.412GHz  Access Point: 00:02:2D:0B:C5:7B
      Bit Rate:5.5Mb/s   Sensitivity:1/3  
      RTS thr:off   Fragment thr:off
      Power Management:off
      Link Quality:19/92  Signal level:-73 dBm  Noise level:-92 dBm
      Rx invalid nwid:0  invalid crypt:0  invalid misc:0

fukuda@David2:~% ifconfig eth0
eth0  Link encap:Ethernet  HWaddr 00:02:2D:2A:D5:18  
      inet addr:211.222.61.167  Bcast:211.222.61.191  Mask:255.255.255.192
      UP BROADCAST NOTRAILERS RUNNING  MTU:1500  Metric:1
      RX packets:52 errors:0 dropped:0 overruns:0 frame:0
      TX packets:42 errors:1 dropped:0 overruns:0 carrier:0
      collisions:0 
      RX bytes:8551 (8.3 Kb)  TX bytes:10941 (10.6 Kb)
但し、転送速度はそれほど出ていず、10 MB のファイルを FTP してみての実測の速度は 38-42 KB/s (320 kbps) 程度でした。
5/11/04 (Tue): Seoul Incheon 空港New!
丁度一年前にこの空港で試した時は、無線 LAN サービスは無料だったのですが、今回、有料になっていました。
fukuda@falcon:~% iwconfig ath0
ath0      IEEE 802.11  ESSID:"NESPOT"  
          Mode:Managed  Frequency:2.452GHz  \
             Access Point: 00:30:0D:1A:90:1F  
          Bit Rate:11Mb/s   Tx-Power:off   Sensitivity=0/3  
          Retry:off   RTS thr:off   Fragment thr:off
          Power Management:off
          Link Quality:16/94  Signal level:-79 dBm  Noise level:-95 dBm
          Rx invalid nwid:0  Rx invalid crypt:0  Rx invalid frag:0
          Tx excessive retries:0  Invalid misc:0   Missed beacon:0
fukuda@falcon:~% ifconfig ath0
ath0      Link encap:Ethernet  HWaddr 00:90:CC:0F:36:35  
          inet addr:220.126.232.230  Bcast:220.126.232.255  \
          Mask:255.255.255.128
          UP BROADCAST RUNNING MULTICAST  MTU:1500  Metric:1
          RX packets:1957 errors:19 dropped:0 overruns:0 frame:19
          TX packets:50 errors:0 dropped:0 overruns:0 carrier:0
          collisions:0 txqueuelen:199 
          RX bytes:138213 (134.9 Kb)  TX bytes:4745 (4.6 Kb)
          Interrupt:11 Memory:d09bd000-d09cd000 
といった具合に、11 Mbps でつながったのですが、こんなページが表示されます。 どうも、有償である上に、独自の S/W ("CM"?) をダウンロードしないといけないようで、Linux は相手にしてもらえそうもなかったので、 この時点であきらめてしまいました。搭乗も始まっていたし…。
407/1,338,780
Taka Fukuda
Last modified: 2010-03-27 (Sat) 17:50:54 PDT