おやじモバイラへの道
目次
海外ローミング
能書き
概要
電話番号簿の見方
PPxP の設定
Tips 集 (もしくは失敗のコレクション)
さまざまな環境 (7/17/04)
どこでもメール
能書き
自宅サーバの設定
ノートブック側の設定
運用のヒント
運用のヒント その2 (8/9/03)
Wireless LAN
能書き
アクセスポイントの設定
モバイルステーション側の設定
Tuning
Hot Spots (5/13/04)
海外ローミング
能書き
私の ISP である So-net さんには、たまたま「海外ローミングサービス」というのが有って、 以前から活用させていただいています。 とりわけ去年は半年くらいスウェーデンに滞在したのですが、この間、 このサービスのおかげで、追加料金無しで、 インターネットに接続できる環境を楽しめました (「とことん」コースだったのでローミングは無料、 アパートの市内電話料金は会社持ち)。 なかなか使いでのあるサービスです。
ここでは、 Linux + PPxP で So-net さんの海外ローミングサービスを利用する際のノウハウの他、失敗談や TIPS をまとめてみました。
概要
まず、 So-net のローミングサービスのページをご覧下さい。 でも、これを読んでも最初は何の事やらさっぱり、ですよね、きっと。 私もそうでした。で、私なりのちょっと強引な(かなり偏った)説明をすると…
So-net の会員であれば、 海外ローミングと言っても、基本はその国・都市(渡航先)の GRIC のアクセスポイント (AP) にダイアルアップ接続するだけの事です。 違いと言えば、
- AP の電話番号簿は、GRIC communication
社のサイトから、直接ダウンロードできます。
http://pbs.gric.com/html/pop.csv
(So-net のサイトから、ここに辿りつくには、ちょっと忍耐が必要かも。)
訂正(2/11/03)
:私の勘違いか、それともその後変更になったのか、この URL
から直接ダウンロードはできず、一旦ここ
へ行ってから、画面右上の "POP List in CVS"
をクリックする必要が有るようです。
- 料金: その AP への電話代は自分持ちですが、GRIC への
接続料金は、あなたが So-net
のどのような種類の会員か、によって変ります。とことんコースなら繋
ぎ放題(特に追加料金はかかりません)、ブロードバンドコースなら
10円/1分 という具合。詳細はもちろん上記 So-net のウエブまで。
- ダイアルアップの際には、ユーザ ID として、
完全なメールアドレスを使う。例えば、taro@ak3
ではなく、taro@ak3.so-net.ne.jp
とする。(その頭に gric/ などの Affix を要求する AP もある。)
電話番号簿の見方
上記の電話番号簿をダウンロードすると、ファイル名は pop.csv となっています。その中身は、例えば、
Sweden,SE,,,Lund,46,46,2899997,Server Assigned,,,\ 56K,Analog,PAP only,Disabled,Dataphone Communication Networks,\ +46-8-56610606,www.dataphone.net,mailhost.dataphone.se,\ mail.dataphone.se,None,gric/,,No, United Kingdom,UK,,, -All Country,44,845,3055560,Server Assigned,,,\ 56K,Analog,PAP & CHAP,Disabled,Community Internet plc, \ +44-1865-856020,www.community.co.uk,mail.community.co.uk,\ pop.community.co.uk,None,,,No,のような行がずらりとならんでいます。("\" は、私が入れた強制改行。)
たくさん欄が有りますが、とりあえず AP を選び PPxP を設定するのに必要な項目はわずかです。 括弧内は、上の例での対応する項目の「値」です。
-
まず、国名
(Sweden/Unidted Kingdom) と都市名 (Lund/ -All Country)。これで、
渡航先の都市にアクセスポイントが有るかどうか見る訳ですね。" -All
country" になっていると、その国のどこからでも同じ番号が使える
(市外局番が特殊?)という事のようです。
-
次が、電話番号の国番号、市外局番、市内局番と番号(46,46,2899997)。
(スウェーデンの Lund は、国番号と市外局番がいずれも 46 です。)
-
次に、DNS の割当て方法で Static か Server Assigned。Static ならば
DNS サーバの IP アドレスが二個次に続きます(でも大抵は "Server
Assigned" だし、その方が無難なような…)
-
さらにモデムのスピードと、Analog/ISDN の区別。これは、56K と
Analog を選びます。
-
次が、Authetication の方法。"PAP only" と "PAP & CHAP"
のいずれかのようですが、MODEM 側の設定を PAP
にしておけば、どちらでも問題無いようです。
あとはずっと飛ばして、
-
"gric/" とあるのは、上に述べた ユーザ ID に付ける Affix です。
必要ない場合は、最後から 4 番目の項は空欄になっています。
-
最後の項は、script
だそうですが、これがどういう事なのか良くわかりません。
(有ってもなくても、つながる事はあるみたいです。)
しかし、経験則ですが、これが無い(空欄の)AP の方が
PPxP では繋がりやすいように思えます。
PPxP の設定
ここでは、PCM-CIA カードの 56K アナログモデム上で PPxP が既に使用可能になっている事を前提に話を進めます。
例えば、Sweden の Lund 市から、上の例の AP にアクセスする場合のスクリプト ~/.ppxp/conf/lund は、例えば、
source qdial set MODE active set AUTH.PASSWD lund set LOG.FILE lund.log set LINE /dev/modem set SERIAL.MODEM /generic set DIAL.LIST 02899997 set AUTH.PROTO PAP CHAP/MD5 CHAP/MS set IP.VJ yes set IP.RESOLV yes set LCP.TIMEOUT 10のようになります。電話番号が 0 で始まるのは、さるホテルから掛けているためで、 他には何も変った事はありませんね。ただ、ここで AUTH.PASSWD lund で参照する ~/.ppxp/passwd の lund という entity は、
lund:gric/fukuda@jb3.so-net.ne.jp:SSlTSF58filLb2hxxxxx:18000000::という具合です。(ID にあたる部分が、完全なメールアドレスの形になっている事と、 Affix ("gric/") が付いている事に注意。)
また、英国内共通の AP (上の例の下側)に接続する場合は、 ~/.ppxp/conf/UK の内容は次のようになります。
source qdial set MODE active set AUTH.PASSWD so-net.us set LOG.FILE UK.log set LINE /dev/modem set SERIAL.MODEM /generic set DIAL.LIST 908453055560 set AUTH.PROTO PAP CHAP/MD5 CHAP/MS set IP.VJ yes set IP.RESOLV yes set LCP.TIMEOUT 10これもほぼ自明ですが、英国の場合、ホテルから外線へ掛ける場合は 0 でなく 9 で始める事と、全国共通番号を示す 845 は市外局番の扱いなので、国内から掛ける時は、0 が要る…。で、 90845... となる訳です。so-net.us の User ID には、gric/ の Affix は付いていません。
また、最後の行ですが、Gric の AP は、時々 Authentication にとても時間がかかるようになり、デフォルトのタイムアウト(3 秒)では完了しなくなる事が有ります。 (プロンプトが ppxp → PPXP に順次変る途中で、PP+p の状態で長く留まり、やがて、 ppxp に戻ってしまう、という場合は、このせい。)10 秒で足りない、という事は無いと思いますが、 それでもこのような症状が出たら、この数字を増してみて下さい。
以上で、通常どおり PPxP を立ち上げると Internet に継がるはずです。
TIPS集(もしくは失敗談のコレクション)
TIPS という程のものではないかも知れませんが、
- MODEM は、内蔵のものではなく、PCM-CIA
型のものを使う事をお勧めします。内蔵 MODEM
のドライバも安定になってきましたが、まだハングの可能性が有りますし、
ハングした場合は、カーネルごと、という悲惨な結果になるので、
出張先で試すのは危険すぎます。(経験者語る:-)
- pop.csv は思ったより頻繁にアップデートされます。半年も経ったら、
大部変っていると思わなければなりません。
ここ 1 年あまりで、ファイルの容量が、3 MB → 4 MB と 1 MB
も増えているくらいです。
(So-net さんのヘルプデスクに、二度程苦情を言った事がありますが、
二度ともその時自分の持っていた pop.csv
が古くなってただけでした(^^;)
- 電源プラグのアダプタ(変換器?)
は、それ程沢山揃える必要はありません。
例の丸ピンのプラグで大抵は用が足ります(西欧と北欧、及び韓国)。
- 一般家庭で使われている電話のプラグは各国でまちまちですが、
ホテルのそれは、大体通常のモジュラージャック(RJ-11)
で OK です。違う場合でも、アダプタを借りられます。
- 但し、英国だけは例外。
電源プラグとモジュラージャックの形が、
ヨーロッパの他の国々と違っています。
モジュラージャックのアダプタは、比較的手に入りやすいのですが、
電源プラグのアダプタを見付けるのは空港以外ではとても大変です。
(実は空港でも大変(^^;)
しかも、その空港でやっと手に入る代物がとてつもなく大きい。
で、電源プラグだけは、日本で準備して行かれる事をお勧めします。
(あと、英国では、外線への接続を "9" で始めます。)
まちまちな環境
国が違っても基本はさほど変らないはずなんですが、 でもやはり思いがけないトラブルが…
- ドイツ(ベルリン)ホテル A: どうしても継がらないなぁ、
とかなり悩んだのですが、実は、
客室に電話の他に直接モデムを継ぐためのアナログ回線と、ISDN
回線が来ていたのでした。
(電話のレセプタクルに差したのでは、モデムがキャリアを検出できない。)
- ドイツ(ベルリン)ホテル B:
電話のレセプタクルが特殊なのに驚きましたが、
フロントでモジュラージャックへのアダプタを借りれました。
が、電話が ISDN
になっているとかで、どうしても、外部に接続できませんでした。
フロントの人達も、最初は「担当に電話してみる」
とか言ってくれていたのですが、
なかなかうまくいかずに話が長びいてくると、
私がなんでそんなにモデムを使う事に拘るのか解らない、
と言いたげな風情。こんなホテルははなから避けるべきですね。
- 韓国(釜山): これまた No Carrier
で、つながらない。ダメもとでホテルのフロントに相談したら、
部屋から直接外へ継げるようにしてくれる、という返事。
半信半疑で試してみると、しっかり継がる。
教訓:継がらなかったら、ダメもとでフロントに相談してみるべし。 それにしても、一昔前は、ホテルで電話に MODEM を継ぎたい、と言ったら露骨に怪訝な顔されたものですが、 今や、堂々と要求できる事柄になったのですね。御同慶の至り。 - フランス(アンチポリス): 特殊なモジュラージャック
(上のドイツのと同じ。大陸ヨーロッパ諸国に共通らしい)
に初めからアダプタが装着して有って好印象。
しかし、何故かそのアダプタにプラグケーブルが直結してある。
私のモデムカードには、レセプタクルが無いので、接続できない。
フロントで、female-female
のアダプタが無いか聞いてみたが、「無い」とのつれない返事。
付近にそれらしい店も無く、その滞在ではダイアルアップは諦めるか、
と思いかけた頃、フロントから電話が有って、F-F
アダプタが借りれました。
教訓:F-F アダプタは必須。 その後、私のアクセサリバッグにはいつも入ってます。 - イギリス(Basingstoke, St. Albans):
上記のモジュラージャック・アダプタが必要でした。幸いホテルの近所
(とは言え、タクシーが必要)
のスーパーマーケットで買えましたが、そうなるまでに、
「ちょっと何だかなぁ」が有りました。
フロントで対応してくれたお姉さんは、「アダプタは無い」
と言った後「RJ-11 は幅は合ってないけど、
レセプタクルの中央に差し込めば OK
のはず」などと言う。んな馬鹿な、と思ったけど、ものは試し、
でやってみました。で、やっぱり駄目。
そもそも高さが合わないので、差さらない。
ったく、イギリスのホテルの客扱いは最低、と聞いていたけど
「やっぱりねぇ」という感じでした。
- 台湾(新竹、Ambassador Hotel, 2003年 4月): ホテルには Ethernet のジャックが有って、Internet への接続が可能なんだとか。残念ながら、Ethernet ケーブルを持参してなくて、使ってみる事はできませんでした。 (フロントに言えば、借りれたのでしょうが、たった二泊だったし。) こういうのが増えてくると、DHCP (dhcpcd) さえちゃんと動けば、他には何も要らない訳で、 こんなページも不要になるか、と感無量。アナログ電話線を使っての Gric へのダイアルアップも問題無く継がりました。
- 韓国(ソウル、新羅ホテル、2003年 5月):
このホテルの客室にも、Ethernet
が来ていて、しかも、ケーブルプラグが机まで来ていてる。
「ケーブルを継いで『リブートし』Web browser
を立ち上げる」等と説明書にあったので、その通りにしてみると、
(勿論リブート云々は、# dhcpcd と読み換えましたが:-)
ブラウザでコース(一日コースか、分刻みコースか)
の選択する個所から先へ行けない。XXX.dll が無いと文句を言われる。
Windows 2000 を立ち上げて試してみたら、ちゃんと動きます。どうもその
DLL を使って画面(desk top) の隅に、接続を On/Off
するスィッチを表示するらしい。何だかなぁ、です。
折角、ブロードバンド接続を提供するのに、なんで Windows
しか使えない仕様にするのかねぇ。(上の台湾の Ethernet
も案外それほど簡単でなかったかも知れない。試してみれば良かった。)
でも、Gric へのダイアルアップは、しっかり働いてくれました。
- ドイツ(ミュンヘン、Sheraton Grand Hotel、2003年 7月):
Berlin
の「ホテル
A」(上述)と同様に、電話とは別にデータ専用のタップが有りました。
これについては先刻承知、とばかりに早速 Gric
に継いでみようとしますが、さっぱり継がりません。
ドイツ国内は、殆ど全国共通番号になっているので、このあたりの問題か、
とかなり四苦八苦しましたがラチがあかず。
フロントに相談すると、エンジニアを送る、と言う。
そんな大層な問題かなぁ、と思うけど、
「わけわか」のフロントのお兄ちゃん達と押し問答を続けるより「まし」か、とも思い
OK する。
やってきたエンジニア二人は、ばたばたと回線を確認して、問題無い、と。 そりゃそうでしょう、私も H/W がおかしいとは思ってないし。 で、試した設定を見てもらったら「その番号(全国共通を示す 019 から始まる番号)はブロックしている」などとあっさり言ってくれる。 「そんなブロックは外してくれ」と言ってみるが、なんでも 「接続料金が高いので、苦情を避けるためにブロックしている」なんて、 どう考えても「余計なお世話」の回答。 代わりに、ホテルが推奨している ISP (Arcor, AOL, ともう一社)の電話番号を教えてくれる、と言う。 なんか納得いかないが、継がない訳にはいかないので、 そちらを試す事にするが、そのエンジニアはどうしても「IE を立ちあげろ」と言って聞かない。なんか特別な TIPS でも有るのかな、と VMware の IE を立ちあげるてやると、設定するのは電話番号とユーザ名、 パスワードだけ。なぁんだ、と思っていると、 すぐ目の前で継いでみろ、と言う。 なる程、後で苦情が来ないようにダメを押しておこうという訳ね。 しかし、現状の設定では、VMware から ppp 接続はできないと解っていたので「後はこちらでやるから」 と追い帰そうとするけど、 「どうしても今やれ」と言うので、ちょっと押し問答になりました。 まあ、とにかくお引き取り願って、教わった電話番号等を PPxP に設定して試したら、あっさり継がりました。 (あたり前だ。でも、PPxP が動くところを彼らに見せてやれば良かった。)
この「特別な」ISP、料金も特殊で、二時間で EUR 3.00 でした。 初めこれを知らず、メールをダウンロードして接続を切り、 メールを読んで返事を書いてからまた継ぐ、 という事を(本能的に:-) 繰り返して、総計ほんの 5 分程の接続で、4 x 3 EUR も払う羽目になってしまいました (^^;。 しかし、気がついてその気で使えば、2 時間は「使いで」がありますし、 Gric の 10 円/分より結局は安くついたみたいです。
- 韓国 (ソウル、Hotel Intercontinental、2004年 5月):
去年泊ったソウルの新羅ホテルでは、せっかくの Ethernet が Windows
でないと繋がらない仕様になっていてがっかりさせられたので、
「今回も?」とちょっと懐疑的だったのですが、
とりあえずトライしてみたら、あっさり繋がりました。InterTouch
というシステムのようですね。
Linux だと、
- ケーブルを挿し
- dhclient eth0 を実行
- Web browser を起動する
- このようなページ
が表示されるので、Accept ボタンを押す
- IMAP, ssh, HTTP, scp などは OK でした。
- 唯一、メールの送信だけがデフォルトの設定ではうまく行きませんでした。
どうも、割り振らた IP が逆引きできず、So-net
のメールサーバに転送を拒否されているようでした。
下記「従量料金のプレッシャー」が有ったので、あまり追及できず、
自宅サーバに ssh でログインして済ませてしまいました。
- 料金は $0.50/min で $20.00/day が上限。一日の区切りは、
最初に接続してから 24 時間。(しかし、請求書を見ると、実際は午前 0
時が区切りのように見える。)「接続状態」とは、上記の Accept
ボタンを押した後、ケーブルが、生きている Ether port
につながっている事、のようです。
-
- ケーブルを挿し
- 米国 (NY, Westchester Marriott, 2004年 7月): NY
と言っても、かなり郊外にあって、White Plains
が最寄りの空港です。
ホテルの部屋に入ったら、まず目につくのが、STSN
と書かれた白い小さな箱。その箱の Ethernet
のソケットに、持参したケーブルを継いで、# dhclient eth0
としてから、Mozilla を立ちあげると、
このような購入を促す画面になるので、ここで、Activate
してやると、次にはこのような画面となるので、ここで ACCEPT
をクリックするとあっさりインターネットに繋ってしまいました。
使い勝手はなかなかのものでした。まず speed ですが、RBB での測定結果は
SPEED 2.0 (speed.rbbtoday.com) Date: Tue Jul 13 06:53:20 JST 2004 Download : 1.23Mbps Upload : 941kbps
試しに近く(NC, Chapel Hill)のサイトから、FTP も試してみましたが同じような値でした。 体感速度としては、まず何でも快適に使えます。ssh でサーバにアクセスした場合でも、ストレスは感じません。 (しかし、さすがに XEmacs を Myhome Server から起動したら重かった…。ここいらになると、1 Mbps ではやはりまだ荷が重いのかも知れません。)また、ソウルの Intercontinental Hotel のように、アサインされた IP アドレスの逆引きができなくて、メールが… という事もありませんでした。ssh, X, FTP, HTTP, IMAP 何でも通ります。
次に気になる料金ですが、一日 $9.95 固定でした。一日の区切りは(真夜中でなく)正午です。
その他諸々:
- STSN というのは、かなり広く使われている system
らしく(知らなかった…)世界中の 2000
ものホテルで利用可能なんだとか。Google
してみたら既に日本語での紹介が有りました。
- 面白いのはケーブル他を部屋の wardrobe
に吊しておくのがシステムな事。
でもこれ、ちょっと分りにくいのでは?
私はたまたまケーブルを持っていたので、問題なかったけど…。
- USB の口もありましたし、そのケーブルも揃えてあったのですが、
Linux ではドライバが無さそうだったので試していません。Windose
だって、Ethernet じゃなくて USB
で継ぎたい、なんて人がどれだけ居るか疑問のような気もするけど。
- STSN というのは、かなり広く使われている system
らしく(知らなかった…)世界中の 2000
ものホテルで利用可能なんだとか。Google
してみたら既に日本語での紹介が有りました。
どこでもメール
能書き
Note PC を持ち歩くようになると、 一応どこからでもメールが読めるようになります。 それだけでも相当便利ですが、人の欲にはきりがない…。 POP サーバから Note PC にメールをダウンロードして読んでいると、 帰宅してから、自宅デスクトップと Note PC の間の同期を取らねばなりません。これが結構面倒。
このような悩みには、Linux(Unix) の世界では、IMAP という解決策が有るようです。
で、これを使おうと決心してから、二三試行錯誤した結果、 現在私は概略次のようにして、メールを読んでいます。
- メール受信は、ISP の POP サーバを利用。
(自宅のサーバでメールを受けるのは、まだちょっと自信が…。
さらに、普段使っているメールアドレスは、ある学会の
メールフォワードサービスを使っています。)
- POP サーバに溜ったメールを、fetchmail で取ってきて、
自宅サーバの spool に置く。
(10分毎に Cron で fetchmail を起動するようにしています。)
- その際、procmail を使って ML
からのメッセージはそれぞれのフォルダに溜め、さらにこれと spambayes
を合わせて、spam mail を「spam
溜め」放り込む。(通常のメールのみ、IMAP
のスプールに溜める訳です。)
- そのメールを、自宅サーバ、もしくは ThinkPad から、IMAP で読む。 今はメーラとして XEmacs の上の、Wanderlust を使っています。
以下は、常時接続の自宅サーバが有って、現在 POP を使って、 メールを読めている状態を出発点にした、環境整備の概要です。
自宅サーバの設定
Vine-2.1.5 で現在の環境にし、その後 RH-7.2 に乗り変えましたが、 追加的な設定は殆ど不要でした。逆に言えば、 あまりシステムに依存しないツールだけで構成できる、 という事だと思います。(さらに、RHL-9 でも特に変更無く使えています。)
- fetchmail のインストール:
既にインストールされていなければ、
RH-7.2 の CD-ROM から fetchmail-5.9.0-1 をインストールします。
- ~/.fetchmailrc の作成: fetchmailconf
をインストールして実行します。(RH-7.2 CD の二枚目に有ります。)
起動したら、GUI が立ちあがりますので、
- "Configure fetchmail" を click
- "Novice configuration" を click
- New server のフィールドに POP サーバの名前をタイプインして
return。(ちょっとわかりにくいですが、タイプした後、return
を叩くのがコツ。
これで、サーバに関する設定画面が表われる。)
- Protocol の囲いで、POP3 を選ぶ。
- New user のフィールドに、自分のユーザ名をタイプインして
return (同上)。
- Password のフィールドに、パスワードをタイプイン。
- OK のボタンをクリックして、窓を消す。(二度?)
- "Configurator Novice Control" で、"Save" を click。
- "Configure fetchmail" を click
- imapd のインストール: インストールされていなければ、
imap-2000c-15 パッケージをインストールします。
(RH-7.2 CD の二枚目。) /etc/xinetd.d/imap の中の
disable = no
が、このように = no となっている事を確認します。 (そうなって無ければ、編集する。) - procmail のインストール: もし procmail
がまだインストールされていない場合は、RHL-7.3,
RHL-9 ともに RPMS が CD-ROM 1 にありますから、
procmail-3.22-x.i386.rpm をインストールして、
"|exec /usr/bin/procmail"
という行だけからなる .forward というファイルを作り、ホームディレクトリに置いて下さい。(quotation mark もそのままで。).procmailrc ファイルの設定については、下の「運用のヒント(その 2)」を御覧下さい。 - Wanderlustのインストール: XEmacs の package
としてインストールするなら、とても簡単です。が、
その前に、
いくつかモジュール(apel, flim, semi)
をインストールしていなければならないので、
公式ホームページにある INSTALL ファイルを参照して下さい。
- Wanderlustの設定: Wanderlust の設定ファイル(~/.wl)を、
samples/ja/dot.wl から作った場合は変更は不要です。要するに、
(setq elmo-imap4-default-server "localhost") (setq elmo-imap4-default-authenticate-type 'clear)
の二行が含まれている必要があります。この他には、~/.folder ファイルに、%inbox +inbox +important +trash +tmp ....
という具合に、"%inbox" を書いておけば OK です。
コマンドラインから $ fetchmail としてやると、POP サーバからメールを取って来て、メールスプールに溜めます。
ここで、Wanderlust を XEmacs から立ち上げる(M-x wl とする)と、IMAP サーバへの password を聞いてくるので、 ログインパスワードをtype in してやると、%inbox フォルダの中にメッセーが読み込まれます。後は、 普通のフォルダと全く同じ操作で、メールを扱えます。
ノートブック側の設定
ノートブック側は、サーバ側と同様に Wanderlust を導入するだけ、 です。(IMAP4 クライアン トは、Wanderlust に含まれています。) ただ、勿論ですが、
(setq elmo-imap4-default-server "imapd_server")の "imapd_server" は、上で設定したホストのアドレスに変更します。
運用のヒント
以上で、自宅サーバと Notebook PC の上で、 メールを同期の心配なく扱えるようになりました。 マーク等も、一方での変更が他方へ反映されます。
ただ、(あたり前ですが)これが言えるのは、メールメッセージが、 imapd のコントロール下にある間だけ、です。ですから、例えば NotePC で 他のフォルダへ refile したりすると、自宅サーバからは、 そのメッセージにアクセスできなくなります。
運用のヒント (その 2)(8/9/03 追加)
ダイアルアップして溜ったメールをいっぺんに見たい、という場合は、以上の設定で OK ですが、Air-H" 他で常時接続していて、"Inbox Monitor" や "Mail Checker" 等で新着メールをモニタしている場合は、流量の多い ML のメッセージが煩わしい事があります。 すなわち、殆ど常に「新着メール有り」になって、Inbox monitor の意味が無くなる訳。
こういう場合は、.procmailrc に
MAILDIR=Mail/ML :0 * ^X-ML-Name: vine-users vine/. :0 * ^X-ML-Name: namazu-users-ja namazu-users-ja/.等としておくと、procmail が、vine-users ML と namazu-usrs-ja ML からのメッセージは、Mail/ML/ の下の、それぞれのファイルに置いてくれます。そしてこれらが新しく到着しても、 IMAP を通じた "Inbox Monitor" の結果には影響を与えません。
一方で、リモートホストからは、これらの ML からのメッセージは読めなくなります。どうしても、という時は、ssh でログインして、xemacs -nw -f wl として、Wanderlust で読む事ができますが。
と、いった具合に得失はありますが、私は普段はこの方法(ML を別扱いにする)を用いています。リモートアクセスしている時は、滅多に ML からのメッセージを読む暇が無いので。
Wireless LAN
能書き
(大昔の事ですが)一時飯のタネにしていた事も有り、 Wireless LAN は、その後もなんとなく気にはなっていました。 でも、実際に必要になる場面がそれ程多くないのと(Note Book を持ち歩く程自宅は広くないし)、H/W が高価だったこともあり、 横目で睨んでいるだけでした。
ところが、この夏ごろから「なんとかせねば…」 という状況になりました。 その頃から、自分が出席しているさる標準化の会議が、参加者各自の PC を Wireless LAN で継ぐ事になったのです (それを通して文書をやりとりする)。 バックアップとして CD-ROM も配布されますが、 自分のノートPC(TP-240X) は Linux が走っている間はそれも読めない、 という事で私は「会議のお荷物」状態 (その都度、フロッピィに落してもらったり)。これではならじ、 次の会議からは何としても WLAN カードを持参するぞ、と決心したのでした。
そこに、ISDN → ADSL の移行がからんできたので、 この際一挙に両方やっちゃおう、という事で、ルータに Melco の WLS-L11GS-L を選んで、私のWireless LAN 元年となりました。
アクセスポイントの設定
WLAR-L11G-L の設定は、はっきり言って見通しが良くありません。 「おたく日記」 を御覧下さい。
そこにも書いたように、 最初に必ず独自のユーティリティを使って、 いくつかのパラメータを設定しなければなりません。 そこで注意すべき事は、Linux で使うなら WEP のキーは設定しない という事。ここで設定してしまうと、Linux の載った ノートブックの移動局からアクセスできなくなりますし (不可能ではないでしょうが、とっても大変みたいです)、 何より Web からはこの設定を取り消す事ができません。 件のユーティリティで設定し直しとなってしまいます。
その他の設定は、デフォルトの値で OK。 ESSID とかもデフォルトで大丈夫。 あ、DHCP サーバ機能もデフォルトでは ON になってる筈ですが、 念のために確認しておきましょう。
モバイルステーション側の設定
上の注意書きに従って、WEP のキーを設定していなければ、 ノートブック側の設定は簡単です。(勿論、ノートブックには Vine-2.1.X がインストールされている、というが前提。)
- kernel-pcmcia-cs-2.2.18-0vl13
パッケージがインストールされている事を確認。
-
/etc/pcmcia/conf.opts に
module "wvlan_cs" opts "eth=1"
の一行を加えて、 -
この後、
# /etc/rc.d/init.d/pcmcia reload
とやるだけ。
ピッ、ブッだったら、うまく接続できていません。 次の点を確認してみて下さい。
- アクセスポイント側: ブラウザの詳細設定→無線で次の点を確認
- ESSID: デフォルト
- 無線ローミング:使用せず
- WEP: 使用せず(キーが空欄)
- BSS BasicRate Set: 2Mbps
- モバイルステーション側
- DHCPCD はちゃんと働いているか。(有線LAN で、 IP アドレスはもらえているか?)私のところでは dhcpcd-1.3.18pl3-1 を使っています。
- 上記のように /etc/pcmcia/conf.opts が正しく設定されているか?
Tuning
さて、ここまででうまく継がったでしょうか。 XEmacs も Netscape も、WLAN ごしにサクサク動いてくれます。しかし、さらに、WEP 等も設定してみたい、 という御仁には、iwconfig が必要です。Sourceforge から ソースを取ってきて、コンパイル→インストールして下さい。 添付の INSTALL ファイルでは、make install せず手でコピーする事を勧めています。私はそれに従ってみました。が、 この場合、マニュアルのパーミッションを正しく設定しなおさないと、 man できません。
インストールできたら、
% iwconfig
とやると、無線の状態等を表示してくれます。
例えば私の所では、
eth0 IEEE 802.11-DS ESSID:"ED5DE8GROUP" Nickname:"HERMES I" Mode:Managed Frequency:2.462GHz Access Point: 00:02:2D:2D:65:ED Bit Rate:11Mb/s Sensitivity:1/3 RTS thr:off Fragment thr:off Power Management:off Link Quality:38/92 Signal level:-57 dBm Noise level:-95 dBm Rx invalid nwid:0 invalid crypt:0 invalid misc:0
となっています。ESSID は自動設定してくれているし、bit rate も伝播条件に応じて上げ下げしてくれているようです。 で、私のところでは iwconfig を使っての「設定」はまだやってみてません。
Hot Spot 体験記
11/30/02 (Sat): Hot Spot 初体験 (Copenhagen 空港)
どういうめぐりあわせか、今年はやたらコペンハーゲン空港に縁が有ります。 ちょっと前から、そこの入口正面に Wireless Access Zone とかいう Hot Spot らしき看板が上がっていましたが、 気忙しい乗り継ぎの合間にはトライしてみる気も起きず、 なんだかそのままになっていました。しかし、今回、ちょっと時間に余裕が有った(3 時半の便に乗るのに、午前中にチェックインを済ませた:-) ので、 その使い勝手を試してみました。(例によって、ThinkPad 240X + Vine Linux-2.5 に限定した試用記です。)
さてまずなにより AC プラグを、とばかりコンセントを探したのですが、 これがどこにも見付かりません。 (同空港内の出発ゲートのいくつかでは、何とかコンセントを見つけて、 ちゃっかり使わせてもらっていたのですが…) 仕方なく、電池の続くかぎりのトライとなりました。
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PC を立ち上げて、WLAN カードを差す。
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(いつものとおり)DHCP client
が自動では IP を取得してくれないので、
# dhcpcd -k # dhcpcd
と打って IP を貰います。ifconfig で、eth0 にそれらしい IP アドレスが割り振られていたら成功。 - この状態で、ウエブブラウザを立ち上げると、
このような画面
が表示されます。デフォルトの画面を表示するようにしていると、
表示がおかしくなる事がありますが、Reload
を押せば良いようです。(この URL は正しくありませんし、
screen shoot に失敗して、画面が切れています。)
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接続時間と料金を選択する画面へ行って、1 時間使用を選択。
(その時点から 1 時間アクセスが可能。
使用の有無にかかわりなくカウントされる。)
- HTTP は問題無く通る。
- FTP はタイムアウトする事が多い。
- マイホームサーバへのアクセスは問題ない。
(IMAP でメールを読むのは OK。ssh でのログインも可能。)
- 自前(ThinkPad 上の)Postfix
を使ってのメール送信は、うまく行かなかった。
(何故かは不明。しかしこれは自分の設定が不味いような気もする。)
- 普段からよく使わせていただいている(空いている事が多い)
さる FTP サーバから、10 MB
のファイルを転送して測定した転送速度は
88 KB/sec くらいでした。(ちょっとがっかり。我が家の ADSL
は、同サイトを使っての測定でいつも 250
KB/sec は行くので。)
5/16/03 (Sat): Seoul Incheon 空港
Seoul の Incheon 空港にも Hotspot が有りますが、それが何と無料なんです。無料となると、接続性をいろいろと損ないがちな課金にまつわる問題が無いので、 あっさり継がり(カードを挿して dhcpcd とコマンドを打つだけ)、しかもプロトコルに関する制限も無いようでした。 マイホームサーバへの ssh によるログイン、メールの発着信(SMTP, IMAP)、Web の閲覧いずれも問題無く可能でした。
iwconfig と ifconfig の結果は、次にようになりました。
fukuda@David2:~% iwconfig eth0 Warning : Device eth0 has been compiled with a different version of Wireless Extension than ours (we are using version 9). Some things may be broken... eth0 IEEE 802.11-DS ESSID:"cip_1" Nickname:"HERMES I" Mode:Managed Frequency:2.412GHz Access Point: 00:02:2D:0B:C5:7B Bit Rate:5.5Mb/s Sensitivity:1/3 RTS thr:off Fragment thr:off Power Management:off Link Quality:19/92 Signal level:-73 dBm Noise level:-92 dBm Rx invalid nwid:0 invalid crypt:0 invalid misc:0 fukuda@David2:~% ifconfig eth0 eth0 Link encap:Ethernet HWaddr 00:02:2D:2A:D5:18 inet addr:211.222.61.167 Bcast:211.222.61.191 Mask:255.255.255.192 UP BROADCAST NOTRAILERS RUNNING MTU:1500 Metric:1 RX packets:52 errors:0 dropped:0 overruns:0 frame:0 TX packets:42 errors:1 dropped:0 overruns:0 carrier:0 collisions:0 RX bytes:8551 (8.3 Kb) TX bytes:10941 (10.6 Kb)但し、転送速度はそれほど出ていず、10 MB のファイルを FTP してみての実測の速度は 38-42 KB/s (320 kbps) 程度でした。
5/11/04 (Tue): Seoul Incheon 空港
丁度一年前にこの空港で試した時は、無線 LAN サービスは無料だったのですが、今回、有料になっていました。fukuda@falcon:~% iwconfig ath0 ath0 IEEE 802.11 ESSID:"NESPOT" Mode:Managed Frequency:2.452GHz \ Access Point: 00:30:0D:1A:90:1F Bit Rate:11Mb/s Tx-Power:off Sensitivity=0/3 Retry:off RTS thr:off Fragment thr:off Power Management:off Link Quality:16/94 Signal level:-79 dBm Noise level:-95 dBm Rx invalid nwid:0 Rx invalid crypt:0 Rx invalid frag:0 Tx excessive retries:0 Invalid misc:0 Missed beacon:0 fukuda@falcon:~% ifconfig ath0 ath0 Link encap:Ethernet HWaddr 00:90:CC:0F:36:35 inet addr:220.126.232.230 Bcast:220.126.232.255 \ Mask:255.255.255.128 UP BROADCAST RUNNING MULTICAST MTU:1500 Metric:1 RX packets:1957 errors:19 dropped:0 overruns:0 frame:19 TX packets:50 errors:0 dropped:0 overruns:0 carrier:0 collisions:0 txqueuelen:199 RX bytes:138213 (134.9 Kb) TX bytes:4745 (4.6 Kb) Interrupt:11 Memory:d09bd000-d09cd000といった具合に、11 Mbps でつながったのですが、こんなページが表示されます。 どうも、有償である上に、独自の S/W ("CM"?) をダウンロードしないといけないようで、Linux は相手にしてもらえそうもなかったので、 この時点であきらめてしまいました。搭乗も始まっていたし…。
129/1,788,551 Taka Fukuda Last modified: 2010-03-27 (Sat) 17:50:54 PDT