オタク日記

(倉庫: 2006 年分)

目次

12/2/06 (Sat) Mac でオタク (その 2): Jumming vs EBView
11/25/06 (Sat) Mac でオタク (その 1): Parallels
11/11/06 (Sat) Mac でもオタク稼業は楽じゃないぞ
10/28/06 (Sat) マカーは楽ちん(か?)
9/30/06 (Sat) 出もどりマカーになった
9/23/06 (Sat) Python-2.5
8/26/06 (Sat) 日本語スパムと闘う
7/22/06 (Sat) KDE にしてみたら
7/15/06 (Sat) Skype に挑戦
6/17/06 (Sat) やむなく固定 IP に
6/3/06 (Sat) Linux で電子辞書
5/28/06 (Sun) BasiliskII 復活
5/14/06 (Sun) Unicode への道 (その1)
4/29/06 (Sat) アンチエイリアスフォント (その 6)
4/15/06 (Sat) アンチエイリアスフォント (その 5)
3/19/06 (Sun) Myhome server がダウン

12/2/06 (Sat): Mac でオタク (その 2): Jamming vs. EBView

先週までで Parallels による Linux 環境の整備は終ったと思っていたのですが、 その後もいくつか手当しないといけない事が残っていました。

で、やっと辞書。と言っても、EBView は(SuSe の)ebview-0.3.6-16.i586.rpm が FC-6 on Parallels Desktop でもあっさりインストールできて、問題なく使えるようになりました。 でも、ジーニアス大英和辞典については状況はそのまま(あたり前)。 これを何とかしたいのだけど、以前散々試行錯誤してうまく行かなかったので、 もう一回 EBView で挑戦という気にあまりなれない。 (それにしても、EPWING って「ゆるい」規格ですねぇ。書籍名に ASCII が使えないこととかもあって、何だかなぁ、です。)

最初に試したのは、もちろんジーニアスに附属していた「電辞萬」ですが、 これはそもそもインストーラが動かない。

で、Internet 上をうろうろしていると、Jamming という辞書検索ソフト(シェアウェア)にいきあたりました。 MacOS X 10.4.8 に対応してる、とあって、 何の問題もなくバイナリをインストールできた。 設定も簡単で、すぐにこんな表示が得られました。EBView での「尻切れトンボ」の問題も無く、他の辞書達の表示もなかな良好ですが、ちょっと問題が…

これで即ダメという訳ではなく、何とか使えそうな気もするのですが、 一方これだと、ジーニアスを見るためだけに EBView からこちらに乗り換える、のはちょっと時期尚早かな、と思えます。

で、もうちょっと EBView と遊んでみようかな、と。要は stop-code を別のものと置き換れば良いはず。(以前はそれがうまく行かなかった。)

  1. eb-4.2-12.i586.rpm に含まれる ebstopcode で Genius をスキャンして、stop-code の候補を探す。
    $ ebstopcode -l 0 genius_ej GENIUS 
    (genius_ej は辞書が置いてあるディレクトリ、GENIUS は副本のディレクトリ) 前回同様、やはり前書きしかスキャンしてくれず、stop-code は "0x1f41 0x0100" しか見付からない。

  2. ebinfo で、
    fukuda@qualinux:~/Dicts% ebinfo genius_ej
    ディスクの形式: EPWING
    文字コード: JIS X 0208
    副本の数: 1
    
    副本  1:
      題名: ジーニアス英和大辞典
      ディレクトリ: genius
      検索方式: 前方一致 後方一致 複合 メニュー 
      フォントの大きさ: 16 24 30 
      半角フォントの文字: 0xa121 -- 0xa528
      全角フォントの文字: 0xa121 -- 0xa620 
    の情報を得て、

  3. genius_ej_app というディレクトリを別に作って、その下に "genius" のみ含む、catalogs.app と、
    character-code JISX0208
    stop-code  0x1f41 0x0100 
    という内容のgenius.app を作り、そのディレクトリで、"ebappendix ." を実行すると catalog と genius/appendix が作成される。 (EB のマニュアルによると、catalogs と furoku ができるはずなんだが…。)

  4. EBView を起動して、"Tools" -> "Dictionary Search" -> "Dictionary Group" へ言って、同辞典を選び、右側に表示される "Appendix Path" に、先程の directory (/home/xxxx/Dicts/genius_ej_app) を指定。
で、辞書を引いてみたけど、やっぱり尻切れとんぼ。(まあ、そうだろう。 ここまでは前回と同じだもんね。)

で、あとは 色々な stop-code について 3 -> 4 を繰り返すのだけど、 まず最初にジーニアス英和・和英のための stop-code を試す事にした。つまり

stop-code  0x1f09 0x0001 
としたのですが、なんとこれが、一発正解。 きちんと全部表示されるようになりました。(おっかしいなぁ、前回も一番に試したはずなのに。 どっか手順を間違えたのかな。)

Jamming と比べての長所は、勿論日本語の入力ができる事の他に、 串刺し検索に際して、任意に辞書の組合せを選べる事。Jamming は、「全部」か「一つ」の選択肢しかないのですが、 比べてみて EBView の仕様の有難さがわかりました。 あらためて、EB 及び EBView の作者の方々に感謝です。


11/25/06 (Sat): Mac でオタク (その 1): Parallels

11/11/06 の日記に書いたように、何とか Mac Pro でも、Linux での環境を再現しようとしていますが、既に最初の段階から妥協を余儀なくされて、 ちょっと意気沮喪気味。 で、やっぱり Linux 環境も要るよなぁ、と。 (←新しい環境を極めようという意欲と根気が足りない。) そうなると「エミュレータ」が最初に思いつく解ですが、VMware for Intel Mac はまだリリースされないし、Parallel Desktop はコンパチビリティに問題が多いと聞いているし…。

それやこれやでなかなか踏み切れずにいたのですが、Linux Magazine 12 月号の "The 2006 Holiday Shopping Guide" という記事に曰く「MacBook Pro を買いなさい! そうすれば Parallels で他の OS は何でもインストールできるし…。」 とりわけ Windows (XP or Vista) をインストールする場合には "The Parallel Installation Assistant" が自動で殆んどやってくれるんだとか。

Mac を勧めるなんて Linux 雑誌にあるまじき行為ではありますが、既に Mac に転向しかけている私としては、何となく共感が持てる内容です:-p 何より、詳しい説明なしに「ほいっ」と勧められると、 返って信用してしまうから不思議。

早速 Parallels のサイトへ行ってみると、2 週間の試用ができるとの事。 おお、なんだか自信有りげで、好感度アップ。 無償のツールや試用版をダウンロードしようとすると、 「結局どうやれば良いんだ?」「ったく面倒だよなぁ、1 時間もかかってしまったぞい」てなサイトが多いなか、Parallels さんのところでは、すっきり短時間で登録・ダウンロードが終り、 ほどなく、activation key も送られてきました。 (関係無いところで八つ当たり気味ですが、それにしても某 MS の Visual C++ Express Edition は酷い。 設定を修正するためのビデオを作る暇が有るなら、 さっさと直した版を作れば良いのに…。)

送られてきた activation key の中の "O" が "0" と識別できずに 10 分程悩んだ他は:-)、インストール・activation ともに順調に推移。

ふむ、なかなかよくできているなぁ、と感心しながら Linux のインストールに進む。手許に FC5 のRescue disk しか無かったので、例によってこれと network install できないか、と「すけべ心」を出したけど、何故かこれはダメでした。 Error も出さずに、preperating installation のところで先に進まなくなる。 ハングというわけではなく、network が繋がってない、というか何か外へ出ていけてない様子。 そもそも、package が有る FTP サイトのディレクトリとして、でたらめなところを指定しても、Error さえ戻さない。Parelles Desktop が提供するネットワークを、FC がうまく設定できないに違いない。

まあ、今回は始めての事なので、あまり突飛な事はやめよう、 という事で、久し振りにインストール CD を焼く事にした。 ちょっと迷ったけど、この際だから一挙に FC-6 にしてしまおう。(あれ、突飛な事はやめておくんじゃなかったの?:-) しかし、Firefox からではダウンロードがうまくいかない(途中で止まってしまう)。Mac から Linux machine に変えてもだめ。そう言えば以前から Firefox はこの目的には使えなかったような気がする。で、wget でトライ。でも、やっぱり止まる。 mirrors.kernel.org に河岸を変えたら、うまく行った。(しかも、スループットが 5 Mbps 近くまで出た。これまでずっと、我が家の CATV は 2 Mbps くらいが精一杯だろうと思っていたので、嬉しい驚き。 それだけ米国のサイトは遅いのが多いって事か?)

このサイトを指定すれば Network Install もうまく行ったのでは、という気もするけど、まあ、CD-ROM install 路線ををとりあえず継続。Mac で iso image を焼く、というのが面倒そうだったので、Linux でやる事にする。しかし、それでさえ、なにしろ久し振りの事とて、

    sudo cdrecord -v -dev=ATAPI:1,0,0 FC-6-i386-discN.iso 
の ATAPI: とするところを忘れていたりした…。書き込みに 5 分、fixation に 30 秒なんで、ドライブは結構速い方だと思うんですが、それでも、5 枚も CD を焼くのは結構大変。

さて、いよいよインストール開始。Parallels.app を起動して、Custom Installation を選択、画面に従って

と設定、他の項目はデフォルトのとおり。

電源 ON で、通常通りの Linux のインストールが始まる。 が、しかし、media check でことごとく引掛ってしまった…。 一旦、インストールを中断して、Linux の sha1sum で iso image file を確認してみたけど、いずれも異常無しとの結果。ふーむ。 これまでの経験(例えば、FC-3test) では、こういう場合は焼き直しても直る可能性は少ない。 一方、インストールを強行しても大抵は途中で止まった。 これは別のサイトからダウンロードするところからやり直しか? かなゎんなぁ…。

ま、しかし試してみるにしくはない、と敢えて「強行」してみました。 CD-ROM に不安があるので、package は最小限(program 開発環境のみ)に留めた設定をし、インストールを開始。 必要だったのは、Disc 1 〜 3 のみでしたが、何のトラブルも無く、インストールは完了。 なぁんだ「案ずるより…」だなあと安心したのも束の間、 X11 に移行したら、TV で同期外れになったような画面になってしまう。 うーむ、一難去ってまた一難。通常はインストールしたら、即 default run-level を 3 に戻すのですが、画面が正常に表示されないので、root としてログインすることすらできず、その後 /etc/rc.init を編集する事もできない…。 ったくなんでこういうの (run-level = 5) がインストール直後のデフォルトになってるんだ? といういつもの嘆きが、より切実なものに思えます。 (でも、本当にデフォルトなのか? インストールの前後にも何も聞かれなかったよなぁ、確か。)

Text Mode でインストールしたらどうだろう、と私には珍しく柔軟かつ妥当な発想。 最小限の構成(今度は開発環境もパス)を選んでインストールしたら、CD は 1 と 2 だけ要求されて、10 分あまりで終了して、期待どおり run-level = 3 で prompt が出た。良かった。しかも、 xorg に関して何の変更もなしで、startx で X11 がきちんと表示された。 (Gnome がデフォルトになっている。) ちょっと感激!ナイスセン→私。 (でも、じゃあなんで最初は自動設定に失敗したんだ?)

とりあえず Parallel Desktop がらみの critical な所は通過できたので、あとはおなじみの楽しい環境設定。 のはずが、これまでとちょっと勝手が違う…。Text Mode Install だと post install 云々が無いせいか、一般ユーザのアカウント設定など、 かなり手で設定する個所が残った。

  1. user account を作る。useradd で問題なく成功。(自動で同名の group まで作ってくれるみたい。)

  2. chsh で default shell を zsh に。

  3. .zsh*** 他の設定ファイルを、Linux machine から copy してくる。(rsync や scp は始めから使えるようになっている。)

  4. yum で xemacs をインストール。(ありゃ、21.5.x になっている。)

  5. sudo を使えるようにするため、自分を wheel の一員にする。 (command を思い出せないので、sudoers のついでに group を編集した。)

  6. 一般ユーザで login して、startx。以降は、X11 (Gnome) 上の terminal での作業となる。

  7. default の分解能 (1280 x 1024) では、 下の方が切れてしまうので、変更しようとするが、 これがなかなうまく行かない。Gnome のツール (Administration -> Display) で変更しても、なぜか反映されない。graphical install で躓いた時に、Parallel Desktop のそのあたりを弄り回したせいで、強制的に Parallel Desktop での設定に倣うようになっていたのと、なぜか横幅が 1280 以上にはできないという制限が有るみたい。結局、1280 x 960 で妥協した。

  8. Gnome の "Package Manager" で、開発環境他をインストール。 (こいつがとにかく遅い。最初の progress bar が出るまでに何分もかかったし、インストール完了まで一時間近くもかかった。 たまたま掴んだサイトが遅かったのかも。)

  9. XEmacs-21.4.19 をインストール。Linux 上ではこのところ何年も XEmacs で躓いたことが無かったのに、やられました。要するに、xorg-x11-xbitmaps というパッケージがインストールされてなかっただけの事でしたが、 ちょっと嫌な予感が。 (Xcode でさえ XEmacs の make には何の問題も無かったぞ。)

  10. でも、幸い mlterm-0.9.3 のインストールは何の問題もなく成功。 (Xcode では、まだ mlterm がコンパイルできないので、FC はかろうじて面目を保った形:-p)

  11. Hiragino フォントをインストール。と言っても、フォントを /usr/share/X11/fonts/OTF の下にコピーして、mkfontdir/mkfontscale を走らせるだけ。(不精して もとから有る TTF ディレクトリに置いたら駄目でした。 ←ちょっと自信ありません。 ひょっとして、アプリケーション達に font を認識させるところで、とちっているだけかも。)
と、ここまでのところで、下に書いた「どうしてもこれだけは」(その 1) は実現できたみたいです。しみじみ良いですよねぇ。そう思いませんか?:-p

11/11/06 (Sat): Mac でもオタク稼業は楽じゃないぞ

Linux 専用 Opteron Machine はあきらめる事にしたので、「どうしてもこれは」という環境は、 Mac Pro に移さねばなりません。 でも私にとっての「どうしても…」はとっても「ささやか」で、

  1. AA font の使える日本語ターミナルと、その上で働く XEmacs: 勿論その上で、 wanderlust や aspell が動いてくれないと困ります。Shell は zsh でなければ、とかのより細かい要求もあるけど、 こちらは「これが無きゃ死んじゃう」って程でもない。

  2. Ebview: で辞書が引ける。

  3. ホームサーバ機能: とりあえず、imapd と sshd が動いて欲しい。homepage 更新の際の確認用の httpd や namazu も有った方が良いなぁ。

  4. HyperCard: 今更ながら、ですが、まだ使っています。Linux の上の BasiliskII が(一時的に?)うまく動かなくなりかけていたので、 Runtime Revolution 他の HC 類似のアプリケーションに移っても良いと思い始めた。

サーバ類を設定するにも、メールを読み書きするにも、はたまたこの homepage を更新するにも、とにかく 1) は最優先。 と言っても、既に、Terminal の上で XEmacs が動いているので、以下の右往左往は、ひたすら「Hiragino Mincho Pro W6 + Luxi Mono (x0.9)」の組み合わせを実現する、 というつまらない拘りで時間を無駄にしている…、とも言える:-p

最初に試したのは、勿論 MLterm on X11。 しかし、そもそもどういうに構成すれば良いのか見当もつかず、 闇雲にいろいろやってみただけ、の感あり。(そもそも、Darwinports の XFree86 をインストールする必要が有ったんだろうか。)

という事で、さすがに X11 と遊ぶのに嫌気が差してきて、Aqua Application に回帰する事に。 という事で、一長一短ある中で、今は iTerm を使っています。

10/23/06 (Sat): マカーは楽ちん(か?)

という事で、甘い気持で戻ってきた Mac の世界ですが、確かに初めのうちは良かったんですよねー。

と、これまでのところは「素晴しい!」の連発ですが、 そろそろ暗雲がちらちらしはじめます。

9/30/06 (Sat): 出戻りマカーになった

私は大昔は SE とか Quadra 700 他を使ってきた Mac user だったんですよ、実は。 その Quadra を使っている頃に MachTen なんてのにひっかかったのがきっかけで、 あとはお決まりの転落の道をたどり、10 年くらい前から Linux ファン(オタク)をやっています。その間も、家族向けには二代の iMac を買ったので、その気になれば自分でも触る機会は有ったのですが、 結局最近まであまり真面目にかかわらず、MacOS X になった時も、ちょっと X11 アプリケーションをインストールしてみて、それで満足してしまったみたいです。 なので「出戻り」とは言っても 10 年経ってる訳で、「ちょっとは『あたり』 がつくのでは?」という期待が見事外れても、むべなるかな、です。 (そもそも、マカー(マカ)という言葉も知らなかった…:-)

こちら赴任してしてからも、すぐに DELL の Optiplex GX270 (借り物)に FC-5 をインストールして使ってきて、ほぼ満足していました。 そもそも、 メールを読み書きして、ウェブページをアップデートするだけだと、 さほどひっかかるところも無いし、 アンチアリアスフォントに血道を上げたり、 スパムフィルターに凝ったりするのには、 Linux は最高。

但し、音声・動画が絡むあたりになると、どうも「完成度」が上がっていかない…。 よく再現する例だと、sound driver を弄っていると(もしくは単に使うだけでも?)X が凍る、という事があります。 上のメニューバーの左側だけが反応しなくなる、から始まって、全体が mouse に反応しなくなる、log out できない(X から抜けられない)、等々。 Xine や Real player を使っている間は、 それが起きても、さほど苦にはならなかったのですが、Skype に着信した時にこうなると、苛立たしい事この上ない…。

一方で、会社では当初デスクトップが一台しか支給されず、 Linux machine を自分専用に持てなかったので、ちょっと Cygwin を使ってみました。これがなかなか正解。MLterm も、その上で走る XEmacs もちゃんとコンパイルできるし、Linux の上でと同じようにアンチエイリアスフォントにすることもできました。 当然(ちょっと意外でしたが)ssh や imap などもきちんと動きます。 なので若干の不満(まだ BasiliskII や Firefox は走らないし、Windows XP との cut & paste ができない事が有る、等々)は残りますが、 私にとっての Linux のメリットはかなりの程度 Cygwin で実現できているのではないかと思います。

以上が、「どうしても Linux でなければ」という意識が薄れてきていた背景。

一方で、赴任直後から借り物ではなく、ちゃんと自前の Desktop PC にしたい、という思いも有りました。何せ、この前の Desktop PC を組み立てたのは、5 年も前の事。 今時「何それ」と言われそうな、Pentium III 733 MHz x 2 です。

新しくするとして、次は何を、と、あれこれ考えているうちに、やっぱり dual Opteron しかないだろう、と大した根拠もなく思い初めました。 (いや、表向きは FDTD をやるから早いマシンが欲しい、 という「立派」な理由があるのですが、 それを自分自身がどれくらい信じているかと言われると…。) しかし、そんなオタッキーな製品は、こちら(San Diego)では、なかなか売ってないようで、自然「通販」になるのですが、 以前は雨後の竹の子状態だった Linux System 屋?さんは、何故かあまり見当たらなくなってます。そのうちの一つの Texas のとある会社に、恐る恐るメールで注文。 その会社、何故か注文後電話で話をする事に拘るのでした。 まだまだ、電話で話したのでは埒が明かない事が多いのですが、今回は (肝心な事は先にメールで話が通じているので)まあ、なんとかなりました。 何より、personal check を受けつけてくれるのがありがたい。 (その頃はまだ米国アカウントのクレジットカードを持ってなかったのでした。)

まず、切手を貼るのを忘れる、というチョンボ(こっちへ来て初めてです、 ほんと。でも、なんだかこれがケチのつきはじめ。) 切手を貼って送り直したものの、しかし 2 週間経っても梨の礫。おかしいなぁ、と思っているうちに、 件の小切手が今度は「宛先尋ねあたらず」で戻ってきてしまった。 宛先を何度も確認したけど、間違っていない…。 ひょっとして私の字は米国人には判読不可能なのだろうか。

もういっぺん送り直す気にはなれず、credit card ができてくるのを待つ事に。 ところが…。銀行さんから、「お前の応募書類を失くしたから、もう一遍送れ」 との通知。 送ったら、しばらくしてまた「会社が身分を保証する手紙が欲しい」だと (会社でつきあいのある銀行なのに…)。 このやろ、と思いつつも、credit card は無いと不便だし、他の銀行には「信用」 が無いので、ここにお世話になるしかない。

と、そうこうしているうちに、dual core Opteron が発表される。うーむ。単にオタク的見栄だけで、dual Opteron が欲しい、と思っていた私は、 双発(一式陸攻)が四発(二式大艇)になる! という可能性に舞上がってしまったのでした。

件の通販会社も、そのうちに四発の製品を出したので、順当に行けば、 今頃は、やっとできてきた credit card で、四発(いや、4 way)の Opteron の Linux Machine を購入して、意気揚々と FDTD をしている筈なんですが…。 どんなに固い決心も、時間が経つと変るもののようです。 或日、近所の Mac Shop へ立寄ったら、何故か Mac Mini がとっても印象に残ってしまった。あんなにチビなのに、平気で wide 画面のモニタを駆動している。(我が家の DELL (Linux machine) は 1680 x 1050 も表示できないというのに…。)MacOS X 10.4 は Mini には荷が重過ぎ、という風評も Intel Mac には当てはまらないと見えて、意外にサクサク動く。 何より、Safari で見た我が家(このホームページ)が、Linux 上の Firefox や Mozilla と同じように見える。Linux では、結構苦労したのに…。なので、こいつにモニタをつなげて、 将来の Linux machine のフロントエンドにしたら面白いかも、てなもんですね。

そのうちに、Mini の傍らの Pro が実は Xeon の四発機だと気がつく。そうなると、ケチな私は、いっその事、 Linux 四発機の新調はやめて、これだけで済ませるか、という気になってきます。 そう思い始めると、これまで散々調べた pros and cons なんぞはどこへやら、

などという、甘い考えで Mac Pro に走ったのでした。 (音が静か、というのだけは店頭で確認しましたが。)

個人用としては SE から数えて 6 台目ですが、思えば、 お店から「連れて帰る」経験は始めて。なんだか面映ゆいものですね。 というか、Mac Shop の人って、売れた Mac を運ぶ時、ことさら目立たせようとしてませんか? そうでなくても、その太りすぎのおじさんは、すぐ汗だくになって、 「はっ、はっ、はっ」みたいに息を切らせて、 既に十分目立っているのに…。 なんだかいたたまれなくて、 次からは、やっぱり通販か、届けてもらう事にしようと決心したのでした。


9/23/06 (Sat): Python-2.5

Python が 2.5 となりました。 とは言っても、何が嬉しいの?と言われると、「嬉しいものは嬉しいんじゃあ」 としか言えない…(要するに、「追っかけ」オタクですね。)

でも新しいウリ(feature と言え!)の中には、個人的にあまり感心できないのもあり、例えば What's New の先頭にある conditional expression (条件式?)の

x = true_value if condition else false_value 
などと言うのは、従来通り
if condition:
    x = true_value
else:
    x = false_value 
と書く事を「強制」する方が、ずっと Python らしいと思うのですがねぇ。 あと、yield が式になって、それへの代入を許す(iterator へ parameter を send する)なんてのにもちょっと気が狂いそうになりました。 便利なんでしょうけど、「解り難いコードを書く自由」を増やしているような。 (元の iterator さえよく理解できてない奴の「僻み」の嫌いは有りますが。)

一方で、

等々、「不自然な制限」を減らす方向の変更は素直に嬉しい。 (要するに、自分が躓いた事があるからなんですけどね。)

major revision なので、外部?モジュールなんかもこの際 2.5 で動くようにしようと、ちょっとやってみました。

spambayes の sb_mboxtrain.py -f でベンチマークしてみました。 約 3000 通の E-mail から、.hammiedb を作るのですが、 Python-2.4.3 で約 1 分 46 秒であったところ、2.5 だと約 1 分 22 秒となりました(3 回の平均)。 きっかり 20 % の性能向上で、なんだか「できすぎ」ですが、とりあえずは嬉しい…:-p


8/26/06 (Sat): 日本語スパムと闘う

増えましたねぇ、日本語スパム。 そのせいか、このところSpambayes のトレーニングがあまり効果が無くなってきていました。 フィルターをすり抜けてきた奴は、「こん畜生」とばかり、どんどん spam 溜めに放りこんでフィルターをトレーニングするのですが、「討ちもらし」 が減らないんですね。トレーニングしたのと殆ど同じ文面のメッセージが、

  X-Spambayes-Classification: unsure; 0.88
などという微妙なスコア(0.91 からが spam)で抜けて来ます。 文面が本当に愚にもつかないのが多いので、余計悔しい。

Bayesian filter の原理からして、多分日本語を tokenize (切り分け?)するところが問題なんだろうと想像はつくのですが、 自分で何とかするだけの技倆も時間も無い…。少し前に、象歩さんのところで、日本語化されているのを見つけたものの、 それを試す時間もなくて…。 しかし、あまりにすり抜けてくる spam が欝陶しくなってきたので、 そうも言ってられなくなり、意を決して試させてもらいました。結果は上々。 慎重にきちんとやれば、あまり問題無く終り「象歩さんありがとう」 となったと思うのですが、普段 Linux を触る機会が少ないもので、いざとなったら、あれもこれもと欲張ってしまい、 結果としてかなり「右往左往」しました。 なので、以下は殆んど自分だけのためのメモです。

まず spambayes 全般の右往左往。

Spambayes-1.0.4-jp にしたら、

結果は、素晴らしい!の一言。

7/22/06 (Sat) : KDE にしてみたら…

Linus さんが KDE を勧めているから、でもないのですが、KMix であっさりマイクまわりの懸案が解決したので、そういう傾向(KDE は Gnome に比較して過度の単純化がされていない)はやはり有るのかな、と。

FC5 のインストールの時に、KDE もインストールしたはずだから、切替えは .gtk2 かどこかのファイルを書き変えるだけ…、 というのはどうもめちゃくちゃ古い固定観念みたいで、今は、switchdesk コマンドを使うんですね。 (それも何度か使ったような気もするけど、すっかり忘れていた。)

ちなみに私はずっと「コンソールで login してから startx」を励行しているので、これさえ思い出せば、切替えはとても簡単。

$ switchdesk kde 
とするだけ。

という事で、一長一短があり、全体としては KDE が好みなのですが、アプリケーションフォントに、ヒラギノや IPA を使えない、というのは何とも悲しい。ので、Gnome にまた戻しました。


7/15/06 (Sat) : Skype に挑戦

今更ながら、ですが、Skype on Linux に挑戦してみました。 あんまり音が良くない、というイメージが有ったので、 一寸延しにしていたのですが、 最近どうしても電話でなくてはならない用事ができて、 長々と話してしまい、次の請求書がちょっと心配。 安くなったとは言え、海外への電話は結構お金がかかります (米国から日本だと割引後で 1 分 8 セント)。 という事で重い腰を上げた次第。

当面相手側(東京の留守宅)は、Skype に登録しないだろう、という前提で、SkypeOut で、東京に電話する事を目指す事にすると、手順は概略

  1. skype の RPMS をダウンロードしてきてインストール。

  2. skype を立ち上げて、skype の自動応答アカウントに電話して動作チェック。

  3. skype からクレジットを買う。
てな事のようです。

メインに使うのは、FC5 が乗ったデスクトップなので、FC-4 向けの RPMS が有るβ版を使う事にし、ここから、 ダウンロードしてきました。ThinkPad X23 の FC4 にも、デスクトップの FC5 にも問題無くインストールできました。

立ち上げて、(自動的に出てくる?)"Log in to Skype" の画面で、"New Users" のタブを選んで、Skype Name と Password を入力するのですが、 ここで既存の Skype Name を入力すると、(次のページへ行って Submit してから) なんだかとんでもないエラーメッセージが表示される事があります。 (「あまりに多くの間違ったログインを試みているから 10 分待て」 とか、単に"Logging in failed" とか…。どうも、登録のプロセスが、本番の log-in とよく区別されていないみたいです。) β版を使ったせいなのかどうか解りませんが、おかげで相当右往左往しました。 要は、Skype アプリケーションの Tools -> Search for Skype Users で、登録されていない名前を探してから登録しなさい、って事のようです。

登録の次は test call。こちらの声を録音して、 そのまま送り返してくれるので、 自分の声が向こうに届いているかどうか確認できる訳。 で、見事に無音でした。System -> Preferences -> Volume Control -> Capture で、Microphone の下にあるマイクアイコンのバツを取ったりしましたが、どうもうまく行かない。 ごちょごちょやっているうちに、KMix で、Mic の下の赤いランプを、ピンクにする事(これまた解り難い)で、Mic から音声が取り込める事が解りました。本当に偶然で、そもそも、KMix へは、KRec の tool menu からしか行けないみたいです。

2006-09-09 (Sat): どうも確認が足りなかったみたいで、KMix だからできた、のではなくて、Kmix でも Volume Control でも、Microphone からの capture を enable するだけでなく、Capture からの capture を enable する事が必要だったようです。じゃあ、Capture menu 全体の Mute って何だ?という事になりますが、Capture している入力を、出力しないようにする、という事らしい。 でも、これを on (Mute) すると、capture される音がぶつぶつ切れたりして、なんだかよく解らない動作をする事も…。

私の H/W (DELL DHP)と FC-5 だと、"Mic booster (+20 dB)" 等 KMix からしか操作できないスィッチが有ったりして、 これが本命なんだろうと思うのですが、 なかなか辿り着けなくなっているのは何故なんでしょうね。また、alsamixer も弄ったりしているうちに、「X がじわじわ凍る」、 「X 起動時、バックグラウンドが表示されたところで停まる」 等の問題が出てきてかなり悩みました。 どれを弄った事で、こうなったのかは未詳。また、かなり弥縫策ですが、一旦 .gconf 以下を隠して起動し、その後また、隠した .gconf を元に戻す事で解決できるようです。(最初私は gnome group の再インストールをやりましたが、これは overkill だったみたい(^^;)

で、ThinkPad の FC4 では結局 Mic を使えるようにできなかった…。KMix が無いから、じゃないと思うんですが、alsamixer では、どうやっても Mic の音を録音するなり、Skype へ送る事ができませんでした。

Mic が動いたら、先のテストも何なくパスして、後は、SkypeOut を試すだけ。"+" + 国番号 … と番号を入力します。(keypad が画面に表われますが、これを使わなくても大丈夫。 というか、そもそも、これだと "+" を入力するのに、"0" を「長押し」する必要があります。)

自分の電話へ掛けてみる事で、アメリカ国内向けの通話は確認できましたが、 肝心の日本へはまだです。 分 2.6 セントかぁ。既存の電話が 8 セントだから、 そんなにびっくりする程の値段ではないような気もするなぁ。 どうも留守宅の方にも Skype を導入して無料にしなくては、と思えてきた。

そうこうするうちに、日本へも電話できる時間になってしまい、早速やってみました。 SkypeOut でまず電話。無事繋ったけど、向こうの声がブチブチ切れる…。 うーん、これじゃつらいなぁ、と思っていたら、何と向こう側の iMac にはとっくに Skype がインストールしてあって、既にどんどん使っているんだとか。 (おみそれしました。) で、早速 Skype 同士で通話してみる。 格段に音質が良くなり、また相手側がスピーカフォンのせいで、 家族全員で話せるので、なかなか楽しい。(「お父さんが部屋に居る」 等と騒いでいる人もいる…。) ただ、この構成だと、こちらの声のエコーが結構大きく返ってくる。 ヘッドホン(ヘッドセット)にしてみてもらうと、きれいに消えるので、 Skype の回線のせいではなく iMac の Mic がスピーカの音を拾っているらしい。

それにしても、VoIP も Skype も素晴しい!(Linux 版アプリケーションの登録のあたりは於いておいて:-)


6/17/06 (Sat) : やむなく固定 IP に

これまでずっと、So-net さんにごやっかいになってきて、概ね満足しているのですが…。 今回はちょっと「何だかなぁ」でした。

6/14 に ML が配送されてないぞ、と知らせてくれた人が居て、ML だけでなく、そもそもメールが全く出て行ってないのに気付きました。 queue にたまるばっかりで、全部 "Connection timed out (port 25)..." になっている。自分の IP アドレスがブラックリストに載ったか? とも思うけど、そもそも TCP Connection が張れていないというのはおかしい。

Google で検索していると、上記のエラーメッセージから、"Outbound Port25 Blocking" という言葉が浮び上ってきた。どうも、ISP が、客の IP アドレスから直接 SMTP でメールを配送する事を禁じるという事らしい。もしや、と So-net の会員サポートへ行くと、はたして、

2006.06.14  迷惑メール送信防止対策として「Outbound Port25 Blocking」を開始
            いたしました 
            2006/06/14以降、急にメール送信ができなくなった方はこちら
同様の趣旨のメールが 6/14 に来ている事も解ったけど、こんな重大な変更を事後に通告するとは…。 しかも、
2. ご自身でメールサーバを設置しているお客さまで、固定IPアドレス割当てサービスを利用して
    いないお客さま。A、Bのどちらかを行う必要があります。
A.  お客さまが設置したメールサーバに静的配送を設定し、So-netの送信用メールサーバ(※)
    を中継する。
    ※ 	サーバの構築方法や各ルータ設定方法などは、サポート対象外とさせていただきます。

B.  固定IPを利用することで、【Outbound Port25 Blocking】の影響を受けなくなります。
    So-netでは、法人向け/個人向け固定IPアドレス割当てサービスをご用意していますので、
    ご利用ください。
だと。サーバの構築方法その他は、サポート対象外、てのが凄いね。 (「事後通告」も凄いけど。) サービスプロバイダが、サービスの内容を変えようとしているのに、 直接 So-net のメールサーバを使え、という以外の情報は与えない、って事か?

実際、Postfix の relayhost を指定のメールサーバに向けて、queue を flush (/etc/rc.d/init.d/postfix flush) してみたけど、配送はされなかった。 (しかも queue の内容を全て失なってしまった!) それもそのはず、で、当該サーバは、POP before SMTP になっているはず。(実際 XEmacs の Wanderlust からは、そうやって使っている。)しかし Postfix に POP before SMTP を喋らせる方法が分らない。

ML を止めている、というプレッシャーと、queue の中身を失なったショックとで、固定 IP を取得してみようか、と心が動く。 以前調べた時より、かなり便利になっていて、「オンラインで即日使用開始」 なんだとか。月額 1260 円かぁ。ちょっと高いけど、この際仕方ないか。 以前からやってみたかったし、固定 IP。

router の設定で、「固定 IP」ではなく「PPPoE/Unnumbered IP」のモードを使い、「ユーザ名」だけを、So-net さんからもらった user ID に変更するだけ、という事に気付くのにちょっと時間がかかったけど、 あとは Dynamic DNS の威力で、すぐに使用可能となりました。

以降は ML をはじめ、とりあえず復旧したようです。


6/3/06 (Sat) : Linux で電子辞書

LDOCE (Longman Dictionary of Current English) の第 4 版を苦労して EPWING 形式に変換して使い始めたのが一年半前。それから、辞書も「研究社 新和英大事典」「広辞苑」と増えてきていますが、ビューワの方も、当初の lookup からちょっとした変遷を経て、Ebview に変ってきています。

他に沢山試した訳ではないので、あまり自信は無いのですが、Linux の上の辞書ビューワという事になると、やはりこの Ebview が最高では無いでしょうか。Lookup も XEmacs の上で使えてありがたいのですが、 複数の辞書を扱うとなると、却って面倒な感じがします。なので、 Ebview を使うようになったら、あっさり忘れてしまいました。

さて、FC-5 で ebview を使うのですが、残念ながら最新版(-0.3.6)には 「FC5 用」というのがまだないようなので、SuSE のサイトから拾ってきた、

ebview-0.3.6-16.i586.rpm
eb-4.2-12.i586.rpm 
glitz-0.4.4-21.i586.rpm 
のみっつを一遍に rpm -Uvh したら、あっさり動くようになりました。

以前から、辞書の登録だけはちょっと解りにくかったのですが、今回も:-) やっぱり思い出すのに大部時間がかかりました。「ツール」→「オプション…」 →「辞書検索」→「辞書グループ」とたどって行かないといけない (それぞれがあんまり自然じゃないですよね) のに加えて、そこに辿りついても「いったいどうしたものやら」という感じです。 要は委細構わず、パスのところに、複数の EPWING 辞書を置いたディレクトリを書いて、深さを 3 くらいにして 「ディスクを検索」とやるだけ、みたいです。"Disk Search Result" という辞書グループが自動で作られるので、そのまま使っても良いし、 別のグループを作って、そこへ整理しても良い…。 という事が解るのにちょっとかかってしまった:-p

これらをこなしたら、こんな立派な表示が得られます。(もう大部前から、ebview はアンチアリアスフォントで使っていますが。)

今回は、ついでに懸案の「Genius 英和大事典」もインストールしようと思ったのですが…。 インストールそのものは、CD-ROM からコピーするだけなので、上と同じ場所に置いておきました。ebview からの「辞書の検索」もうまく行くのですが、肝心の表示が変。 (実は、半年以上前からこの状態:-) なんか「尻切れとんぼ」みたいな感じがするので、きっと stopcode が違って認識されているの違いないと思い、ebutils を使って何とかしようとしたのですが、まず、ebstopcode でそれらしいコードが探し出せない…。前書き?が長すぎて、ebstopcode が本文の stopcode 候補が有るあたりまで行かないのでした。 なので、現有の辞書のコードからありそうな数字を推定して、 しらみつぶしにやったのですが、ダメでした。(genius.app, catalogs.app を作って ebappendix を実行する。)

16,000 円もした英和大事典が全く使えなかったら悲しいですが、 Windows では使えているので、まあ、Linux の方もぼちぼち、という感じで付き合っていきます。


5/28/06 (Sun) : BasiliskII 復活

BasiliskII は、68k Mac のエミュレータです。 なんて言っても、興味がある人はおろか、 知ってる人さえ少ないと思われますが、私にとってはとても大切な Linux application。2000 年ごろ ThinkPad 240X にインストールしたのを皮切りに(世紀をまたいで)延々 5 年間使ってきました。(おお、その頃は、Vine-2.1 だったんだ…。感無量。)

そんなにこだわってきたのは HyperCard を使い続けたいがため、なんです。 勿論最初の頃は、AppleWorks や Netscape を使う事(というか、 それらを使うためにプリンタやネットワークを動かす事) にも血道を上げていたのですが、こちらは比較的早く必要なくなって、 今では HyperCard を使うためだけに BasiliskII を立ち上げているようなもの。 何だか馬鹿な事をやっているような気もしますが、H/W の進歩のおかげか MacOS 8.1 が、例えば XEmacs と同じくらい機敏に立ち上がるので、HyperCard on Linux と割切っています。

初期の頃は Network を諦めても、かなりいろいろ右往左往させられたのですが、RHL が FC になる事から、RPMS が供給されるようになり、とっても楽になりました。 と、同時に、HyperCard のコンテンツを、Linux native な application に移そうという野望は萎えてしまいましたが。(Python Card なども一時は真剣に検討しました。)

このような平和な時代が、FC-3 の頃までは続いたのですが、FC-4 から、ちょっと暗雲が…。 何と FC-4 向けの RPMS がうまく動かない! しかし幸運にも FC-3 向けのに戻すとちゃんと動いてくれたので、それで満足してしまい、 その事は忘れていました。

ところが、FC-5 になっても、やはり RPMS が動いてくれない。

BasiliskII-1.0-0.20051122.5.fc5.i386.rpm
BasiliskII-1.0-0.20051122.5.fc5.rf.i386.rpm
BasiliskII-1.0-0.20051122.5.fc5.src.rpm 
のいずれもダメでした。画面がブランク(真っ黒)のままになります。 エラーメッセージは特に出ません(正常の時と同じものは出ますが)。 それでは、と FC-3 向けの
BasiliskII-1.0-0.20050322.1.fc3.fr.i386.rpm 
を試してみました。こちらはちゃんと立ち上がります。 良かったぁ、と胸をなでおろしかけたのですが、今度は、UnixRoot にある HyperCard stack のうちの幾つかが読めなくなっている。
Can't open stack "xxxx". File system error -51 
とか言われる。(UnixRoot は、BasiliskII の上の MacOS からアクセスできるようになっている Linux directory の事。 ここに置いておくと、rsync で同期できるのでとっても便利です。)

いろいろやってみての結論は、 この同じパッケージを使って、同一のディレクトリにアクセスしているのに、 FC-4 からだと OK で、FC-5 からだとダメという事。 どうも、UnixRoot た ディレクトリが MacOS から見て微妙に壊れていて、これが FC-4 だと OK だのに、FC-5 からだと咎められる、という事らしい。UnixRoot のファイル(stack)を一旦、MacOS の本体のファイルに移して、 MacOS で空の UnixRoot にコピーする、という作業をしてみたら、FC-4/5 いずれからも、ちゃんとアクセスできるようになりました。

現在は、 BasiliskII JIT project からの

BasiliskII-1.0-0.20060501.1.i586.rpm 
を使っています(より新しいと思われたので。しかし御利益は他にもあります。 下記参照。) 壊れた? UnixRoot に対する症状は、上の *.fc3.fr.i386.rpm と同じでした。

さて偶然見つけたのですが、この JIT 版、立ち上げているだけだと殆んど CPU パワーを食いません。従来のは、立ち上げている間中ずっと CPU パワーを 100 % 使っていました。これが改善されて、 他のアプリケーションと同じようになった訳で、バッテリ動作する Note PC は勿論の事、最近の「暇な時は clock を落す」ようになっている desktop でもとても有難い事です。 実は以前にも一時的にこれに近い仕様になって、私は狂喜乱舞だったのですが、 その後元に戻ってしまい、がっかりしたものでした。 今回、ジタバタしたおかげで再発見できた訳です。(但し、JIT compiler は off にしておいた方が、動作も速く消費電力も少なくて済むようです。 安定性が犠牲なるかも、ですが、もともとかなり安定しているように思えます。)

表示が blank になってしまう件については、 そうならないパッケージが、 両方ともアンチエイリアスフォントを使っていないように見えるので、 gtk-2 との干渉のせいかな、と素人考えしています。 それにしても、なんだか不安。そろそろ、HyperCard から卒業すべきかなぁ。

(2006-06-04 (Sun): 追記) 不安が的中してしまった…。UnixRoot の一部の stack がまた開けなくなっている。FC4 では問題無いのに、FC5 だとダメ。よくよく見てみると、「UnixRoot ディレクトリから直接起動する」 というのができないだけで、ファイルそのものには問題無いみたい。 (例えば、UnixRoot から、drag して Desktop に持ってきてから double click すると何事も無かったように起動する…。元に戻したら、やっぱりダメ。) これは気味が悪い。困りました。

5/14/06 (Sun) : Unicode への道(その 1)

Fedora Core ではディフォルトの locale が ja_JP.UTF-8 だったりして、時代はとっくに Unicode みたいです。(ほんとか?) でも、愛用していた XEmacs や Kterm が対応していなかった事もあり、 いつも、インストールしたら、即 EUC に変えていました。 と言っても、要するに、ディフォルトの locale を変えるだけですが。(一時は、EUC にすると日本語の man page が文字化けしたりする「面倒」もありましたが、 いまはそんな事は無いようです)。

それならそれで満足していたら良いようなものですが、

云々が重なり、ついオタク心がむずむずしてきて…。

それにしても、ここまで揃っていれば、もう移行に何の障害も無いはず。 実際、やってみたら「なんだ」ってくらいあっさり成功した。 かのように一時は見えたのですが、しばらく使ってみると、

という問題が見つかりました。 大部悩まされましたが、これも弥縫策ながら何とか克服できたので、 途中経過は端折って、現在の設定を書き留めておきます。 ここまでの設定と、less の代りに lv を使う事で、Unicode へ完全移行が可能か、と一度は思えたのですが…。

肝心の Python の lineedit が、locale が UTF-8 の mlterm の上ではうまく動いてくれない! ちょこっと確認した時は、skkinput で日本語入力ができて、「やったぜ」と思ったのですが、たまたま

>>> line = u"" 
としてから、quotation mark の間に日本語を入力しようとすると、おかしくなってしまう。 おかしいのは表示だけで、入力は正しくてできているのですが、 なんだかがっかり。もっと情けないのは、EUC-JP だと(locale と mlterm の encoding が、ja_JP.eucJP だと)この問題が無い事。 しかも、skkinput による zsh prompt への入力でも、EUC-JP の方が、「保証されている」はずの UTF-8 と同等かそれ以上の安定性がある。 また、例えば
>>> line = u"これは試験です。" 
が、UTF-8 でも EUC-JP でもどちらも予期した通りの Unicode string を作ってくれるし、"print line" で問題なく表示してくれる。 (前からこうだったかなぁ。今見たら、2.3.4 でも OK みたいだ。他の問題と混同していたのかも。) うーむ、加えて読む方も lv や XEmacs で、どちらの locale でも同じようにいずれの coding のファイルを読めるとすると、わざわざ UTF-8 へ移行するメリットはあまり無い事になる…。

そもそもが、「統一したい」という otacky な願望から出ているので、色々やった弥縫策も気に入らない(要するに一部 UTF-8 を使うのをやめてしまうという事なので)。主に mlterm に起因する問題だろうと思うけど、mlterm の AA font は素晴しいので捨てられない…。やっぱり EUC-JP へ戻る事にします。と言っても、mlterm の ENCODING を EUC-JP に戻し、zsh の locale を ja_JP.eucJP に戻すだけで、 XEmacs の設定や、新しい zsh は無駄にならないけど。 いつもの事ながら、結局は泰山鳴動ねずみ一匹。お騒がせしました。


4/29/06 (Sat) : アンチエイリアスフォント(その 6)

この頃、Linux と遊んでいる暇が無いけど、一部の PC を FC-5 にしたり、 会社では Cygwin を使ったりで、都合 4 種類の環境(あと、FC-3 と FC-4)を行ったりきたりしている事になります。 統合したいのはやまやまなのですが、なかなか思うにまかせず…。 で、とりあえず、表示だけでも、 アンチエイリアスフォント(AA) で統一したいな、と。

全体としては、AA 推進派の私にとっての順風と逆風両方が有ります。

うーむ、なかなかすっきりとは行かないなぁ。しかし、環境としては (適切な設定で)とても素晴らしい表示が得られるようになったと思います。

4/15/06 (Sat) : アンチエイリアスフォント(その 5)

そろそろ、XEmacs-21.5 がちゃんと日本語 AA フォントに対応してくれても良さそうなものですが、また、 実際サポートしている旨リリースノートには書かれているのですが、 私にはなかなか使いこなせません。で、まだ mlterm ベースで Hiragino を使っています。

去年 6月の設定を結構満足して使っていたのですが、 唯一の不満は、Luxi Mono の横幅が、Hiragino のそれの丁度半分になっていず、 そのため表示が期待どおりにならない事が有った事。

$HOME/.fontconf の中で、Matrix directive(?) を使っても縦横比が変えられないと思い込んでいたのですが、 ひょんな事でできるようになりました。 (前は単に間違った設定をしていただけかも:-p)

(2006-09-03 (Sun): 追記) うっかり設定を壊してしまって、それを直しているうちに気がついたのですが、 .fontconf は .fonts.conf の間違い。しかもこの設定が反映されるためには、 /etc/rc.d/init.d/xfs を restart して、かつ application は、一旦すべてのプロセスを殺して再起動する必要があります。
要は、
(NB: Obsolete)
<fontconfig>
	<match target="pattern">
		<!-- prepending "spacing=mono" -->
		<test name="family">
			<string>Luxi Mono</string>
		</test>
		<edit name="spacing" mode="prepend" binding="same">
			<int>100</int> <!-- mono -->
		</edit>

		<edit name="matrix" mode="assign">
	   <times>
		<name>matrix</name>
			<matrix><double>0.9</double><double>0</double>
				<double>0</double><double>1.0</double>
			</matrix>
		</times>	
			</edit>	
		</match>
	</fontconfig> 
とすれば、Luxi Mono が bold になる事を防ぎ、 同時に横幅を若干小さくする事ができます。

(2006-09-03 (Sun): 追記) 今は上の設定も変更していて、下のようにしています。
<fontconfig>
	<match target="pattern">
		<!-- prepending "spacing=mono" -->
		<test name="family">
			<string>Luxi Mono</string>
		</test>
		<edit name="spacing" mode="prepend" binding="same">
			<int>100</int> <!-- mono -->
		</edit>
	</match>
	<match target="font">
  		<test name="family">
    			<string>Luxi Mono</string>
  		</test>
  		<edit name="matrix" mode="assign">
    		<times>
      			<name>matrix</name>
      			<matrix>
        			<double>0.9</double> <double>0</double>
        			<double>0</double> <double>1.0</double>
      			</matrix>
    		</times>
		</edit>
	</match>  

</fontconfig>
もうひとひねりは、font size を .mlterm/main の中で
# デフォルトフォントサイズ
fontsize = 18
    
とする事。これらの条件(横幅: 0.9, size: 18) の時、 Luxi Mono の横幅がちょうど Hiragino の半分になり、 こんな感じになります。
おかげで、XEmacs でメールを読む時、 パラグラフがきっちりとした長方形になるし、 意外な効用としては、Luxi Mono が引締まった感じになるという事もありました。 すっかり気に入ってしまって、しばらくはこれを使っていこうと思います。

今回の四苦八苦の中で気付いたのですが、特に AA フォントの場合、同じフォントを使っていても、rendering する font server の種類とか、LCD によって見栄えや美しさが随分違います。 ThinkPad X23, Nanao L-565 でベストの結果が得られた反面、 xxx (19 inch モニタ) では、なんだか「薄ぼんやり」という感じになります。 最初そういう印象持った時「Analog 接続のせいかも」と思い、 built-in のグラフィックをわざわざ DVI 出力を持ったカードと置き換えてもみたのですが、改善は見られませんでした。 モニタが安物のせいか、19 inch で 1280x1024 では pixel が大きすぎるのか…。


3/19/06 (Sun) : Myhome Server がダウン

ThinkPad X22 で運用していた我が家のサーバですが、昨年の 3/27に運用を始めて以来、殆んど何の問題もなく推移してきて、これならば程なく「up time が一年を越えました」って自慢できるな、と思っていたのですが…。

3/17/06 01:00 (JST): サーバが応答していない事に気付く。 「また、ルータか?」と、留守宅に電話して、幸いまだ起きていた娘に、 ルータの off-on を頼む。しかし、それでは直らず…。Local network 内にある iMac からのアクセスにも ThinkPad (server) は応答していない由。keyboard からの入力も受けつけない状態らしいので、 off-on をやってもらうが、効果無し。HDD がらみのエラーメッセージが出て、 そもそもまともに boot できていないらしい。 あせりまくるが、もう時間も遅いので、電源を切って、とりあえず寝てもらう。

3/17/06 09:00 (JST): まだ電話で、turn on を頼む。 今度はカミさんが対応。 今度は正常に boot できたようだが、ネットワークには応答しない。 ケーブルを疑うが、それでもないようだ。どうも、boot 直後の dhcp がうまく行ってない。(そんな筈は無いのだが、 一年近くも reboot した事がなかったので、自信なし。) 手動で、dhclient をやってもらったら、何とか server として動き出したみたい。Ssh でログインできるようにもなったので、 バックアップを取るべきかも、と思ったが、 こちらも重要な会合が有って、運を天にまかせる事に。

3/18/06 07:00 (JST): しばらくは動いていたサーバだが、また応答しなくなった。HDD がおかしくなっていると解っていたのに、 即バックアップを取らなかった事が悔まれる。 あせっていたせいか、ちょっと時差を読み違えて、カミさんを朝の 7 時前に起してしまう。Server の表示を見てもらうが、 何やら猛烈なスピードでエラーメッセージが吐きだされているらしい。 Off-on を頼むが、そもそもまともに boot しない。 「やっぱり」臍を噛んだ。でも前回一晩寝かしたらまた boot できたので、その顰みに習って、しばらく時間を置く事にする。

一時間置いて boot してもらったら、幸い正常に立ち上がって prompt が出てきたらしい。Log in して dhclient をやってもらう。外から ssh でも入れた。(こんな時だけ「神さま感謝します。」) とりあえず大急ぎで ML と HTTP のデータだけを、サーバの隣で動いている desktop 機(元自宅サーバ) に移す。H/W を取り換えるとなると、ThinkPad がかろうじて生きている内に、なんとかするのは無理(down time が入るのは避けられない)ので、とりあえず仕事に戻る。

やがて定時になって手がつけられるようになったが、 さて、どうしようか、と途方に暮れてしまった。 一番確実なのは、こちら(San Diego)のアパートに、今手許にある ThinkPad X23 でサーバを立てる事だけど、時間がかかりそうだし、 こちらの CATV を使った回線は登りが細い(300 kbps)という事もあって、 躊躇してしまう。

とりあえずデータを移した留守宅の Desktop 機は、クラッシュして MB を交換するまで Myhome server だった訳で、代替機の有力候補だが、サーバ機能を、TP に移してから、FC-3 上げてしまってあるし、何より全ての作業を remote でやらないといけない、という問題がある。 また MB とメモリの相性の問題を克服したばかりだし、 電源他のファンも怪しくて、信頼性の問題も残る。 が、自分が日本を発つ時から連続運転してきて、 一箇月半問題無く動いているので、とりえあずの代替機としては 「こちらしかない」と決心。

幸いサーバをこの desktop から X22 に移した時の記録が残っていたので、比較的スムースに事が運び、4 時間程で作業・試験が完了。とは言え、ちょっとまごつくところもありました。

のような右往左往のうちに、 なんとか動くようになった新(実は出戻り)サーバですが、 さて、いつまで保ってくれるやら…。
131/1,730,820
Taka Fukuda
Last modified: 2013-07-26 (Fri) 18:52:32 JST