内蔵モデムを使う (改訂版)

能書き

元の 「内蔵モデムを使う」 で、ThinkPad の内蔵モデムをドライバ ltmodem-5.78e をインストールして使ってみた結果を書きました。概略、 何とか使えるものの、内蔵モデムを使った後 PCM-CIA MODEM を挿すとシステムがハングする、といったところです。

また、その後 6.00a にアップグレードしてみたら、内蔵 MODEM を起動しようとした時点でシステムがハング。それやこれやで、 安定性が何より重要な出張先では、自然使い慣れた PCM-CIA MODEM に頼る、 という具合になっていました。

6.00a でのハングがあまりに酷かったので、(羹に懲りて)しばらくは 内蔵モデムの事は忘れていたのですが、まだ β とは言え、6.00b14 までリビジョンが上がったので、もうそろそろ良いかな、と試してみました。

結果は OK。単独でちゃんと動くのは勿論、PCM-CIA カードを挿してもハングするという事は無くなっています。この事から、 かなり信頼性・安定性が上ってるように見えるので、もう今後は PCM-CIA カードを持ち歩かなくても良いかな、と思っています。

訂正(2/24/02): PCM-CIA カードの MODEM を挿しても、WLAN card を挿しても OK だったのに、大部経って、Air-H" カードを挿したら、一回目の「ピッ」 でハングしてしまいました。旧版のドライバで MODEM カードを挿した時に起きたのと同じ現象です。 かなりタチが悪いハングで、sleep を含むキー入力は一切受け付けなくなり、 他からのログインもできず、その上、再起動後、X が正常に表示されない、その後の起動時今度は、USB UHCI ドライバの起動中にハング、と怖い事になりました。 (Win2k を一旦立ち上げたら、その後は無事動いています。)

これがもし、MODEM カードだけで起きるなら、 「内蔵モデム一本で行く」ことにすれば良いのですが、Air-H" は今後も使い続けるので、そうは行きません。当面、 内蔵モデムの使用は控える事にします。

システムの条件

インストール

  1. ソース( ltmodem-6.00b14.tar.gz) を取って決ます。

  2. 適当なディレクトリに展開します。(もう一つ同じ名前の tar.gz ファ イルができますが、これはそのままにしておきます。)

  3. 展開したディレクトリに移動して、
        $ ./build_module
    とするとモジュールができるので、

  4. さらに
        $ sudo ./ltinst2
    としてインストール。

  5. また、さらに
        $ sudo ./autoload
    として、デバイスファイルの作成、/etc/module.conf の変更等を行ないます。 (autoload が自動でやってくれます。)

  6. この後、PPxP の .ppxp/conf/your_conf を例えば
        source qdial
        set MODE active
        set AUTH.PASSWD so-net
        set LOG.FILE so-net.wired
        set LINE /dev/modem
        set DIAL.LIST 2204701
        set AUTH.PROTO PAP CHAP/MD5 CHAP/MS
        set IP.VJ yes
        set IP.RESOLV yes
    のように書きます。これは、So-net の川崎に接続する場合の例ですが、 PCM-CIA MODEM の場合と全く同じで OK です。

これでおしまい。簡単ですね。

使ってみる

こうしておいて、

    $ ppxp your_conf
とやると、内蔵モデムを通して、PPP 接続が完成できます。

自宅の電話線を使ったので、それ程徹底した確認はできていませんが、 安定性、転送速度とも、PCM-CIA カードと遜色ないと思われます。


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Taka Fukuda
Last modified: Sat Aug 3 13:18:55 JST 2002